育児・子育て

子どもが英語を“嫌いにならない”ために|キャラクター教材に見るメリット・デメリットと親の選び方

子どもに英語を学ばせたい――そう思った時、親は悩みます。「どの教材がいいのか?」「そもそも続くのか?」「高いお金をかけて意味はあるのか?」。特に3〜7歳くらいの年齢は、“遊び”と“学び”の境界が曖昧で、親が無理に押し付ければ逆効果にもなりかねません。

私も4歳と7歳の息子を育てる中で、英語教材選びには何度も失敗しました。YouTubeで満足してしまったり、市販のワークブックは手つかずになったり…。そんな中で目にしたのが、キャラクター教材。サンリオの英語教材もそのひとつです。

この記事では、親としての葛藤や、さまざまな教材との比較、そして「子どもが英語を嫌いにならない」ための選び方を、等身大の視点でまとめました。決して商品をただオススメするのではなく、メリット・デメリットも踏まえて、選択のヒントになればと思います。

目次

英語教材が続かない理由と、親たちの共通の悩み

子どもにとっての「学び」はすぐに飽きる

最近では、小学校でも英語が必修になり、幼児期からの英語教育への関心が高まっています。一方で、「うちの子も早くから英語に触れさせたいけど、結局続かない…」という親の声はとても多く聞かれます。

実際、私も何度も「これこそ続くはず!」と信じて教材を購入しては、数日で開かなくなる…という失敗を繰り返してきました。子どもにとって“学び”は本能的に楽しいものではなく、特にルーティンが単調だったり、すぐに成果が見えないとモチベーションはどんどん下がってしまいます。

さらに現代の子どもは、YouTubeやゲームなど刺激が強く、反応が即座に返ってくる娯楽に慣れているため、「自分から集中して取り組む」スタイルの教材との相性が難しくなっているのも事実です。

「買ったことで満足する」親の心理的落とし穴

また、親の側にも共通の落とし穴があります。それが「教材を買ったこと=教育した気になる」現象。共働きや在宅勤務で日々忙しい中、つい「よさそうな教材を選んだ」という安心感だけで終わってしまい、実際の運用が後回しになることも少なくありません。

私自身も、最初は張り切って取り組ませようとしていたのに、1週間後には声もかけず、気づけば棚の奥に教材が眠っている…というパターンを何度も経験しました。とくに「放っておいても勝手に進むはず」という淡い期待をしていたことが原因でした。

親の関与がゼロでも回る教材は存在しません。“習慣化”は大人でも難しいのですから、子どもに任せきりで期待するのは酷というもの。大人のサポート設計が、結果的に継続率を左右します。

無理にやらせると「英語=嫌い」が刷り込まれる

「せっかく買ったんだからやって!」という気持ち、痛いほどわかります。でもこの“圧”が、子どもにとっては逆効果になることも。親の焦りや期待が強すぎると、「英語=やらされるもの」というネガティブな認識を持ってしまい、それが後々まで尾を引きます。

特に最近の教育環境は、早期教育・知育ブームが過熱しすぎて、「やらなきゃ」「周りに遅れたら」という空気感が家庭に蔓延しがち。SNSなどで“他の家庭と比較する”機会が増えている今、無意識のプレッシャーが親子双方に影響しているように感じます。

このように、英語教材が続かない背景には「子どもの飽きやすさ」だけでなく、「親の関与設計」「社会的な教育プレッシャー」など、複合的な課題が隠れています。

本当に大切なのは、「子どもが英語を嫌いにならない」こと。教材を選ぶ前に、まずは自分の家庭に合ったスタイルと、無理なく続けられるサポートの仕組みを考えることが出発点になるのかもしれません。

キャラクター教材の本当の効果とは?サンリオ英語を例に

「やりたい」と思わせる仕掛けがあるか?

多くの家庭でつまずくポイントが「子どもがやりたがらない」という壁。親がどれだけ良さそうな教材を買っても、子どもが机に向かってくれなければ意味がありません。

その点、キャラクター教材の最大の強みは「子どもが自ら教材に触れたくなる仕組み」にあります。サンリオ英語の場合も、子どもたちにとって馴染み深いキャラクター――キティちゃんやシナモン、マイメロなどが「一緒に英語を頑張ってくれる仲間」として登場します。

私自身、4歳の息子が「英語なんてやだ〜」と逃げ回っていたのに、「マイメロとゲームできるよ」と声をかけると、目を輝かせて近づいてきた経験があります。キャラクターの力は、「英語を学ぶハードルを下げる」点で非常に有効です。

また、現在は“親の言葉よりYouTube”が影響力を持つ時代。キャラや動画を介したコミュニケーションの方が、子どもの興味を引き出しやすくなっているという現実も背景にあります。

ただのキャラ頼り?教材としての実力は?

とはいえ、キャラクターの力に頼りすぎると「肝心の英語が頭に入らない」という本末転倒な事態にもなりかねません。

特に、保護者の中には「キャラでごまかされてるんじゃないか」「かわいさで誤魔化して、教材の中身が薄いのでは?」という不安を持っている方も多いと思います。私も正直その一人でした。

たとえばサンリオ英語では、単語や発音、簡単な英会話フレーズをアニメーションと一緒に学べる構成になっています。ただ、文法の構造理解や読解など「学問的な英語力」を求めるにはやや物足りないのも事実です。

このように、キャラクター教材は“英語学習の第一歩”としての役割が強く、ある程度「英語への興味が芽生えたら、次のステップへ進む」前提で活用するのが最適だと感じています。

キャラ×教育は“万能”ではない

キャラクター教材は決して「魔法の杖」ではありません。確かに入り口としては効果的ですが、長期的な学習成果を得るには、親の関わりやフォローが必要不可欠です。

最近は「子どもが自分で続けられる教材」へのニーズが高まる一方で、SNSや口コミで「キャラ教材=失敗した」という声も目にします。そこには、親が“教材を使えば自然と伸びる”という期待を過剰に持ちすぎていた背景があるかもしれません。

加えて、家庭によっては「男の子がサンリオキャラを使いたがらない」「姉弟で好みが分かれる」など、キャラクターの趣味嗜好が教材の継続に影響する場合もあります。万人にとってベストな教材ではない、という冷静な視点も忘れてはいけません。

キャラクター教材は、英語嫌いになってしまう前の“つかみ”として非常に強力です。
ただし、それを教育ツールとして活かすには「キャラが好き」だけでなく、「教材としての構造・内容」もきちんと評価したうえで導入することが重要です。

特に、子どもの特性・年齢・家庭環境に合うかどうか――そこを見極めることが、キャラクター教材を“ただのかわいい教材”ではなく、“意味のある学習投資”に変える鍵になります。

教材を選ぶ基準は?5つの軸で比較する「親の選び方」

子どもの英語教材は、いまや選択肢がありすぎて“選べない”時代。私自身、「結局どれがいいの?」と何度もGoogle検索を繰り返し、口コミやSNSを読み漁っては、決断できずに時間だけが過ぎていきました。

特に忙しい毎日を送る共働き家庭では、「安さ」「楽さ」「効果」のバランスが本当に難しい。かといって安易に選んでしまうと、「結局使わなかった」「思ったより親の負担が大きかった」など、後悔する声もよく耳にします。

ここでは、そんな私たち親が後悔しないために、教材を選ぶ上での“軸”を5つに分けて整理してみました。


1. 価格とコスパ|月額制vs買い切りの罠

まず気になるのが価格。Sanrio English Masterのように月額制の教材もあれば、書店で買えるワークのような買い切り型もあります。

【比較ポイント】

  • 月額制は始めやすいが、積み上げ式なので長期的には割高になりがち

  • 買い切り型は安心感があるが、子どもが続けなければ「放置された本」になりやすい

特に最近はサブスク疲れが話題になる中、「月1,500円でも他のサブスクと合算すると意外と家計に響く…」という声も少なくありません。投資としての価値が“時間あたりの効果”に見合っているかを冷静に見極める視点が求められます。

2. 学習内容|“好きになる”か“学べる”か

「英語が“好き”になる」のはもちろん大事。でも、親としては“どこまで学べるのか”も気になるところ。

たとえばSanrio English Masterは、英単語・日常英会話・リスニングを中心に構成されており、“とっつきやすさ”は抜群です。一方、文法的な理解や読解力の育成にはやや弱く、“英語力を伸ばす”というより“英語に触れる”ことが目的とされています。

【学習内容の比較表】

教材名 主な学習内容 メリット 注意点・弱点
Sanrio English Master 英単語、簡単な日常英会話、リスニング、フォニックス導入 キャラクターの力で導入しやすく、子どもが喜んで取り組む 文法やライティングは弱く、体系的な学習には不向き
市販ワーク(例:学研、七田式) 語彙・文法・書き取り・英文構造理解 小学校英語や英検対策としても活用でき、学力強化に◎ 書く力が中心なので、低年齢児には負担が大きく継続が難しい
YouTube英語動画 単語、フレーズ、発音、歌、アニメベースの会話 手軽に始められ、無料で幅広い表現を学べる 広告や無関係な動画に流れやすく、学習としての統一性がない
通信教育(こどもちゃれんじEnglish等) 月齢・年齢別カリキュラム、生活英語、映像と連動学習 成長段階に応じた構成で続けやすく、親のフォローも設計済み コストがやや高く、教材の量が多くて使いこなせない家庭もある

【チェックポイント】

  • フォニックス(発音訓練)の有無

  • 英検や学校英語の補助になるか

  • アウトプット(書く・話す)まで対応しているか

「かわいさ」や「楽しさ」に安心してしまい、“学びの本質”を見落とさないよう注意が必要です。

3. 継続性|シール、ごほうび、動画…子どもの心をつかむ仕組みはあるか

教材は“続けてナンボ”。特に3〜7歳の子どもにとって、モチベーション管理は非常に難しい課題です。

Sanrio教材では、キャラクターが進行役になってくれたり、ミッション形式で達成感を感じられるよう工夫されています。親が「今日もやったの?」と声をかけなくても、キャラが声をかけてくれることで、自然と続く流れが生まれます。

【継続のカギ】

  • 子どもが「やらされてる感」を感じない設計

  • 毎日の“ちょっとした楽しみ”になる演出

  • 達成感や自己肯定感が得られるごほうび要素

最近は「習慣化アプリ」との連携や、LINE通知などのサポートも増えており、家庭内のリズムに合った仕組みがあるかも重要です。

4. 親の関与度|“ラクできる”はどこまで本当?

教材のキャッチコピーでよく見る「親の手を煩わせない」「子どもだけで学べる」。私も何度も期待して買いましたが、結局“親が仕組みを作らないと続かない”という壁にぶつかりました。

Sanrio教材も「放っておいてOK」ではなく、「入り口の声かけ」や「習慣の仕組み作り」はやはり親の役目です。

【リアルな関与】

  • 開始時のフォローは必須(最初の5日間が勝負)

  • 「今日はどうだった?」の会話だけでも継続率が上がる

  • 親が“関心を持っている”ことが、子どもに伝わるかが大事

ワンオペや多忙な家庭こそ、「親の関与が必要なタイミングとボリューム」を事前に把握しておくことが成功の鍵になります。

5. キャラクターの存在が“メリット”にも“リスク”にもなる

最後に、キャラクター教材ならではの注意点。可愛いキャラに子どもが夢中になるのは良いこと…と思いきや、場合によっては「キャラにしか興味がない」「英語が頭に入らない」など、本末転倒な状態になることも。

また、性別や年齢によって「好きなキャラじゃないからイヤ」という拒否反応もあり得ます。

【冷静な判断ポイント】

  • キャラが教材の“補助”になっているか、それとも“主役”になってしまっていないか

  • 教材の中身(構成・学習設計)もちゃんと見ているか

かわいさに惑わされず、「このキャラがうちの子にとって“やる気スイッチ”になり得るか?」という視点で評価するのがコツです。

教育に“絶対の正解”はありません。だからこそ、「我が家に合う教材とは?」をしっかり考え、比較し、選ぶ。そのプロセスこそが、最終的な満足度と継続力につながるのだと、私は今あらためて感じています。

子ども別に考える最適な選択|年齢・性格・家庭環境から見る

英語教材選びは、つい「ランキング」「口コミ」「料金」で決めがちですが、実際には「我が子の年齢や性格、家庭の事情」によって向き不向きが大きく変わります。

私も4歳と7歳の息子がいますが、同じ兄弟でも全然違う反応を見せることに毎回驚かされます。そこでこのパートでは、教材選びの視点を「子ども側の条件」にシフトして考えてみます。

4歳児にとっての「英語」は“遊び”であるべき

この年齢の子にとって、「勉強=机に向かうもの」という認識はまだなく、英語も“遊び”の一部として自然に取り入れるのが理想です。

たとえば、歌やダンス、リズムに乗せたフレーズ学習など、“体を使って学ぶ”アプローチが効果的。サンリオのキャラクターと一緒に動く教材は、こうした時期の子どもにマッチしやすく、親が言葉で教えるよりもずっとスムーズに受け入れられることもあります。

また、「間違えること」への恐怖心がまだ芽生えていない年齢なので、繰り返し聞いて・話して・真似することに抵抗が少なく、吸収力も高いのが特徴です。

メモ


我が家の4歳の次男はキャラクターが出るだけで大喜び。「今日は誰と英語する?」と毎回自分から教材を選びたがるようになりそうです。

7歳になると始まる「勉強と遊びの分離」

一方で、小学校に入ると「遊び」と「勉強」を無意識に切り分けるようになってきます。このタイミングでキャラクター教材を与えると、「これ、赤ちゃんっぽくない?」と抵抗感を示す子も出てきます。

とはいえ、すべてのキャラクター教材が幼く見えるわけではありません。英語の内容がきちんとしていれば、「キャラが出るから嫌」というよりも、「内容が簡単すぎるからつまらない」と感じるケースが多いのです。

この年齢層には、「自分が成長している実感」を得られるような構造――例:レベルアップ制、スコアやバッジ獲得、ストーリーが進む要素など――が含まれている教材が好まれます。

メモ

小2の長男は、単純なゲーム性やキャラでは飽きてしまって「これは昨日と一緒じゃん」とつぶやくこともありがち。逆に、“進捗”や“自分の成果”が見えると、急にモチベーションが上がりそう。

共働き家庭、ワンオペ家庭に向く教材の条件とは?

年齢や性格以上に大きな差が出るのが「親の関われる時間の量」です。

共働きやワンオペの家庭では、「教材を買ったはいいけど付き添えない」というジレンマがよくあります。そんな中で、少ない声かけや促しだけで“自走できる教材かどうか”は、非常に重要な判断軸になります。

サンリオのように動画やキャラクターの力で、親が毎回手をかけずとも子どもが興味を維持しやすい設計になっている教材は、こうした家庭では特に重宝されます。

一方で、親が積極的に関われる家庭であれば、もう少し難易度の高い教材や、書き取り・発音チェックが必要な教材にチャレンジするのもおすすめです。

メモ

忙しい日はママ自身も「今日は動画見るだけでOK!」と割り切ることで、親の罪悪感も減り、子どもにとっても“無理なく続ける”ことができそうですね。

現代は、教育の“早期化”と“格差拡大”が進む時代です。「小1から英検3級を目指す」子どももいれば、「週末に英語動画を観るだけ」という家庭も。親の教育方針やリソースによって、子どもの英語体験は大きく異なります。

だからこそ、「他人の家庭と比較せず、うちの子に今合う教材を選ぶ」という視点がとても大切です。

“親の理想”と“現実の教育”のすり合わせ方

「いい教材なのにやらない」時に見直すべきこと

「これはいい教材だし、絶対にうちの子に合ってるはず」――そう信じて購入したのに、実際には1週間で手を付けなくなる。

こんな経験、私自身も何度もしてきました。特にSNSやレビューサイトで高評価な教材ほど「きっとこれならうまくいく」と期待してしまいがち。でも現実は、家庭の生活リズムや子どもの気分ひとつで、簡単に“やらない教材”へと変わってしまいます。

重要なのは「教材が悪い」のではなく、「タイミング」「声かけ」「習慣化の工夫」が家庭内で機能しているかを見直すこと。
完璧な教材ではなく、“今のわが家の状況で回せる教材か?”という視点で見ることで、後悔が減ります。

教育は「投資」である、その視点を持てるか

教育は、短期間で“結果”が出るものではありません。特に英語のように、習得に時間がかかる分野では、「成果が見えない時期」に親の気持ちが折れそうになることも多いです。

私も「これって意味あるのかな?」「やらせてるだけになってない?」と不安になる時期がありました。

でも、英語は“目に見えないところで積み上がっていく投資”です。ある日突然、テレビから流れた単語に反応したり、YouTubeで出てきた英語の歌を口ずさんだり――そんな小さな“芽”に気づいた時、「続けてきてよかった」と思える瞬間があります。

メモ

「英語=成績に直結しないから不安」という親の声も多いですが、「子どもが抵抗なく言語に触れられる環境」をつくること自体が、すでに価値ある投資です。

SNSや口コミに惑わされず、我が家に合う基準とは

今の時代、教育も“可視化”されすぎています。「インスタでみんなやってる」「フォロワーが使ってるから安心」――その気持ち、すごく分かります。でも、他人の家庭にとっての“正解”が、自分の家庭にとっての“正解”とは限りません

SNSの“キラキラ投稿”は、たいてい成功した断片だけを切り取ったものです。その裏でどれだけの声かけや工夫があったかまでは見えません。

教育こそ、“わが家に合うスタイル”を見つけることが何より重要。
そのためには、「うちの子は何に反応しやすいか」「親が無理せず続けられる方法か」といった、地に足のついた選び方が求められます。

メモ

私も「自分だけ置いていかれている気がする…」と焦った時期がありましたが、今は「“ゆっくりでも我が家なりに進んでる”という安心感」を大切にしています。

理想と現実は、どちらも正解にできる

親の理想は、子どもにとっての“希望”でもあります。でも、その理想を実現するためには、現実と折り合いをつけながら“できること”から始める姿勢が大切です。

「全部やろう」「完璧にやらせよう」とすると、どこかで疲れてしまいます。
逆に、「今日はこれだけできた」「キャラと楽しんでくれた」――そんな小さな成功体験を積み重ねることが、親子の満足度にも、教育効果にもつながっていくはずです。

サンリオ英語教材を客観的に読み解く|見えてきた“魅力”と“注意点”

現在、多くの家庭で検討されているのが「キャラクター×英語学習」という新しい教材ジャンル。その中でも注目されているのが、サンリオが展開する子ども向け英語教材です。

SNS上でも「キティちゃんが英語を教えてくれる」「子どもが夢中になった」などの声が見られ、特に未就学児のママを中心に話題を集めています。

ここでは、実際に教材を使用した体験がない立場から、公的情報・レビュー傾向・構成内容などをもとに、サンリオ英語教材の“期待される効果”と“注意しておきたいポイント”を客観的に整理してみました。

メリット①:キャラクターの力で“とっつきやすさ”が段違い

英語教材において最も大きなハードルの一つは、「子どもが最初の一歩を踏み出してくれないこと」。
サンリオ教材はこの点で、すでに子どもが日常で親しんでいるキャラクター(キティ、シナモン、マイメロなど)が全面に登場し、心理的ハードルを大きく下げる設計になっています。

特に、YouTube世代の子どもたちは“アニメ・キャラ・映像”に対する反応が強く、親が教えるよりキャラの言葉の方が届くということも多いです。

メモ

「勉強しなさい」では動かないけど、「キティちゃんが待ってるよ」と言うと素直にやる――そんな声、筆者の周囲でもよく聞きます。

メリット②:遊び×英語の融合で“続けやすさ”を後押し

キャラクターがナビゲーターとなって登場し、ミッション形式や動画連動などの仕組みで、自然と子どもが“続けたくなる設計”が施されている点も評価されています。

「親が付きっきりでなくても取り組める」「楽しいから毎日やりたがる」といった口コミも見受けられ、特に下の子がいるママ・ワンオペ家庭などにとっては“放っておける安心感”が魅力となっています。

注意点①:学習の深度には限界がある

一方で、キャラクター教材全般に言えるのが「かわいさ」で惹きつける分、英語力の基礎づくりや文法的理解は浅くなりがちという点。

親の期待値として「これで英語力が一気に伸びる」と捉えてしまうと、思ったよりも成果が見えずにモヤモヤする可能性があります。実際には、「英語への最初の接点をつくる」「嫌いにならないようにする」ことが本質的な役割だと捉えると、納得感が得やすくなります。

注意点②:キャラクター依存のリスク

もう一つの懸念は、英語よりもキャラクター自体に夢中になってしまうこと。動画を見たがる理由が「英語を学びたい」ではなく、「キティちゃんが出てくるから」という状態になってしまうと、目的と手段が逆転してしまいます。

また、家庭によっては「男の子だからサンリオキャラに抵抗がある」「兄弟で趣味が合わない」といった、“キャラクターの好み”が教材選びに影響を与えるケースもあります。

注意点③:価格と家庭リズムの相性も要チェック

月額制で数千円と、安くはない価格帯であることから、**「使いこなせなかった時のもったいなさ」**を感じる保護者の声もあります。

特に忙しい家庭では、せっかく申し込んでも親の声かけが減ることで自然消滅してしまうことも。キャラがいるからといって完全自走できるわけではないため、「教材の仕組みだけでなく、親のリズムに合うかどうか」を事前に考えることが重要です。

サンリオ英語教材は、「英語を楽しくスタートさせる」という点では非常に魅力的な教材のひとつです。
しかし、それが“家庭学習の主軸になる”かどうかは、家庭ごとの期待値・学習環境・親の関与によって変わってきます。

かわいいキャラに目を奪われがちですが、冷静に「何を目的に英語教材を導入するのか?」を整理しておくことで、満足度も後悔の少なさも大きく変わります。

最後に、サンリオ英語教材と他の人気、定番の子供向け英語教材の比較をしてみます。

【比較表|サンリオ英語 vs 他の人気英語教材】

項目 サンリオ英語教材 こどもちゃれんじ English ディズニー英語システム(DWE)
対象年齢 おおよそ3〜7歳(就学前〜低学年) 1〜6歳(年齢別ステージ) 0歳〜12歳(幅広い年齢に対応)
主な内容 単語、挨拶、簡単な会話、動画ミッション 生活英語、歌、ダンス、ワーク、DVD 英語全般(リスニング・スピーキング・読み書き)
使用キャラ・世界観 サンリオキャラクター(キティなど) しまじろうと仲間たち オリジナルキャラ+ディズニーキャラクター
価格帯 月額2,000〜3,000円前後 年2回払いで約35,760円(1年あたり約3万円) 一括購入50万円以上(分割可)+オプション費用有
親の関与度 ★★☆☆☆(初期声かけは必要) ★★★☆☆(フォローがあればより効果的) ★★★★☆(教材活用に親の継続支援が必須)
継続性の仕組み ミッション進行・キャラが話しかけてくれる 月別ワーク・アニメ・ごほうびシール ストーリー構成・課題提出・修了認定など多数
学習到達レベル 英語に“触れる”ことが目的(導入向き) 英語の基礎力+生活表現 英検対策やネイティブレベルまで対応可能
教材量・管理のしやすさ アプリ・動画中心でスリム 紙教材+DVDが月ごとに届く 大量教材(CD/DVD/本)あり、収納スペース要
メリット キャラで親しみやすく、楽しく始められる 成長段階に合わせて無理なく継続できる 本格的な英語力が身につく設計
注意点・課題 内容がやや浅く、英語力アップには限界 物量に圧倒される可能性あり 高額+親の根気が必要、挫折率も一定数あり
  • サンリオ教材は、「英語を“嫌いにさせない”こと」にフォーカスした導入特化型教材。英語学習の最初のステップに適しています。

  • こどもちゃれんじEnglishは、生活英語と教育性をうまく融合した中間層向け教材。続けやすく、知名度も高い。

  • ディズニー英語(DWE)は、本格志向かつ高額な投資が必要な本格派フルコース型教材。成果は大きいが、継続難度も高め。

まとめ

教育って、家庭のリソース(時間・お金・体力)と照らし合わせながら、“今のうちにできること”を選ぶ作業なんだと実感しています。どの教材にもメリットとリスクはあって、結局“自分たちに無理のない一歩”が続く鍵になるんですよね。

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