家計と資産作り

持ち家を“老後資金”に変える。SUUMO査定で始める「ダウンサイジング」という賢い選択

こんにちは、2児のママ、しずくです。

最近、子育ての合間に自分の将来のこと、そして実家の両親のことを考える時間が増えました。子どもたちが大きくなるにつれて、「この子たちが巣立ったら、この家もちょっと広すぎるかな?」「両親が住んでいるあの家、階段も多いし、これからどうするんだろう?」なんて、ふと思うんです。

特に私の両親世代、50代、60代、70代の方や、私と同じように「親のこれから」を考え始めた40代の方にとって、「持ち家をどうするか」という問題は、思った以上に大きいものですよね。

「老後に家を売る」と聞くと、なんだか寂しいイメージや、「終活」という言葉の重さを感じるかもしれません。でも、最近はそういったネガティブな意味合いだけではなく、「これからの人生をもっと身軽に、安心して暮らすため」の前向きな資産整理として捉える方が増えているそうなんです。

家を「守り続ける資産」から、「今と未来を支える資産」へ。

この記事では、なぜ今、老後の選択肢として不動産売却が注目されているのか、その理由やメリット、そして考えるべきタイミングについて、私なりに調べたことをまとめてみたいと思います。

まずは「うちの場合、いくらになるんだろう?」という現実的な数字を知ることから。いきなり不動産屋さんに行くのはハードルが高いですが、例えば「SUUMO」のような大手サイトなら、ネットで簡単に無料査定ができます。そういうツールを使いながら、「我が家の場合は?」と具体的に考える第一歩にしていただけたら嬉しいです。


目次

老後に“家を売る”という選択が増えている理由

私も両親と話していて感じるのですが、「家」に対する価値観って、私たちが子どもの頃と今とでは、少しずつ変わってきているのかもしれません。かつては「立派な家を持つこと」が一つのゴールであり、それを「子どもに残すこと」が当たり前だったかもしれません。

でも今は、「子どもに迷惑をかけたくない」「自分たちが元気なうちに、暮らしやすい形に整えたい」と考える方がとても増えているように感じます。具体的に、なぜ「老後に家を売る」という選択肢が現実的になってきているのか、その背景にある3つの大きな理由を見ていきましょう。

H3-1:維持費・管理コストの増加という現実

まず、とても現実的な「お金」の問題です。持ち家って、ローンを払い終えても「タダ」で住み続けられるわけではないんですよね。

若い頃は気にならなかったかもしれませんが、年齢を重ねてくると、広い家の掃除や庭の手入れだけでも一苦労。それに加えて、毎年必ずやってくるのが「固定資産税」です。たとえ住んでいなくても、所有しているだけでかかり続けるコストですよね。

私の実家もそうですが、戸建てだと10年、15年と経てば、外壁の塗り直しや屋根の修繕、水回りのリフォームなど、まとまった出費(修繕費)も必要になってきます。マンションでも、管理費や修繕積立金は毎月かかりますし、築年数が経てば値上がりしていくケースも少なくありません。

これらの維持費は、現役で収入があるうちは「必要経費」として対応できても、年金生活が中心となると、その負担は想像以上に重くのしかかってくる可能性があります。

例えば、以下のようなコストが挙げられます。

  • 固定資産税・都市計画税: 土地や建物の評価額によって決まりますが、毎年数万〜数十万円かかります。
  • 修繕費(戸建て): 外壁塗装や屋根修理で100万円単位の費用がかかることも。給湯器などの設備交換も定期的に発生します。
  • 管理費・修繕積立金(マンション): 毎月数万円の支出が続きます。特に修繕積立金は、大規模修繕に備えて築年数が経てば増額される傾向にあります。
  • 光熱費: 広い家は、冷暖房の効率も悪くなりがちで、光熱費がかさむ原因にもなります。

もし将来的に誰も住まなくなり「空き家」になってしまった場合、管理が行き届かないと「特定空き家」に指定され、固定資産税の優遇が受けられなくなるリスクさえあるんです。こうした将来的な金銭的負担を計算した結果、「管理できるうちに売却して、資産を現金化しよう」と考える方が増えているんですね。

H3-2:今の暮らしと家の「ミスマッチ」

次に、お家の「広さ」や「立地」が、年齢を重ねた今の暮らしに合わなくなってくるケースです。

子どもたちが独立して夫婦2人だけになった時、4LDKや5LDKといった広い家は、どうしても「使わない部屋」が出てきますよね。いわゆる「空き部屋」です。それなのに、掃除の手間や光熱費は家全体にかかってくる…。

また、体力的な変化も大きなポイントです。若い頃はなんてことなかった2階への階段の上り下りが、だんだん億劫になったり、危険を感じるようになったり。お庭の手入れも、昔は楽しみだったのに、今は負担になっていませんか?

さらに見落としがちなのが「立地」です。
子どもが小さいうちは「静かな郊外」や「広い公園の近く」が魅力的でも、年齢を重ねると、むしろ「病院が近い」「スーパーや役所が徒歩圏内」「駅が近い」といった利便性の高い立地の方が、車の運転が難しくなった時にも安心して暮らせます。

こうした「空間」と「立地」のミスマッチは、日々の暮らしの質(QOL)に直結します。「今の家、なんだか暮らしにくくなったな…」と感じ始めた時が、住み替えやダウンサイジング(家を小さくすること)を考える一つのタイミングなんです。

H3-3:「老後はもっと身軽に暮らしたい」心理の変化

最後は、気持ちの変化です。私自身、最近NISAの勉強などを始めてみて、「資産」についてよく考えるようになりました。

これまでの世代は、「家=財産」として子どもに残すことを大切にしてきたかもしれません。でも今は、子どもたちも自分たちの生活基盤を持っていますし、むしろ「実家をどうしよう…」と負担に感じさせてしまう「負動産」になってしまうケースも心配ですよね。

それよりも、「子どもに迷惑をかけたくない」「自分たちのことは自分たちで」という意識から、元気なうちに資産を整理して、老後資金として現金化しておきたい、と考える方が増えています。

家という「モノ」に縛られるのではなく、売却して得た資金で、コンパクトなマンションに住み替えたり、趣味や旅行を楽しんだり、あるいは将来の介護費用に備えたり…。

「家」という大きな資産を手放すことで、物理的にも精神的にも「身軽」になり、これからのセカンドライフをより自由に、安心して楽しみたい。そんな前向きな心理の変化が、不動産売却という選択を後押ししているんだと感じます。


老後資金の確保に「不動産売却」が有効な理由

「老後に家を売る」という選択。その最大の動機の一つは、やはり「老後資金の確保」ですよね。

私も最近、NISAやiDeCoといった資産運用について勉強を始めたのですが、調べれば調べるほど、現役時代とは違う「老後のお金との付き合い方」の大切さを痛感しています。

「老後2000万円問題」なんて言葉も話題になりましたが、正直なところ、公的年金だけでゆとりある生活を維持していくのは、なかなか簡単なことではないかもしれません。

だからこそ、今持っている「資産」をどう活かすか、が重要になってきます。

H3-1:持ち家を“眠る資産”から“生きるお金”に変える

多くの方にとって、「持ち家」は人生で一番大きな買い物であり、最大の資産だと思います。

ただ、その家は「住む」という大切な役割を果たしてくれていますが、そこに住み続けているだけでは、毎月の生活費を直接生み出してくれるわけではありませんよね。いわば「眠っている資産」とも言えます。

一方、老後の生活で本当に大切になってくるのは、年金にプラスして「毎月自由に使えるお金(キャッシュフロー)」がどれだけあるか、ということです。

もし、今の広い家を売却して、管理しやすいコンパクトな家に住み替えたり、賃貸に移ったりしたらどうでしょうか。

売却によって手元にまとまった現金が生まれます。そのお金は、毎月の生活費の補填、趣味や旅行、あるいは万が一の医療費や介護費用など、まさに「今と未来を支える“生きるお金”」として活用することができます。

資産を「固定」された状態から「流動的」な状態へ変えること。これが、不動産売却が老後資金対策として有効な、一つ目の大きな理由です。

H3-2:年金だけでは足りない現実と、資産活用の考え方

少し現実的なお話になりますが、総務省の家計調査などを見ると、高齢者夫婦の世帯では、公的年金だけでは毎月の支出をまかないきれず、貯蓄を取り崩しながら生活しているケースも少なくない、というデータがあります。
(※もちろん、これはあくまで平均値であり、ご家庭によって状況は全く異なります)

現役時代は毎月の「給与収入」が生活の基盤ですが、リタイア後は「年金収入」と、これまで蓄えてきた「資産の取り崩し」がメインになります。

私自身、NISAの勉強を始めてみて、「お金にも働いてもらう」という資産運用の考え方を知りましたが、それと同時に「今ある資産を、どのタイミングで、どうやって使っていくか」という出口戦略(取り崩し方)もすごく大事なんだと気づきました。

持ち家は、その「取り崩す資産」の中で、おそらく最も大きな割合を占めます。
この最大の資産を「いつ、いくらで現金化できる可能性があるのか」を把握しておくことは、ご自身の老後のライフプラン、つまり「これからどんな暮らしをしていきたいか」を具体的に設計するための、重要な土台になるんです。

H3-3:SUUMO査定で「市場価格」を知ることの重要性

では、「我が家の場合は、いったいいくらになるの?」という疑問が当然出てきますよね。

ここで大切なのが、「売る」と決める前に、まず「今の市場価格(相場)」を知ることです。

でも、いきなり近所の不動産屋さんに「査定してください」と飛び込むのは、なんだか「売る気満々」だと思われそうで、ちょっと勇気がいりませんか?「しつこく営業されたらどうしよう…」なんて不安もよぎります。

そんな時こそ、ネットの査定サイトがとても便利です。

例えば、リクルートが運営する「SUUMO(スーモ)売却査定」のような大手のサイトなら、わざわざ店舗に行かなくても、自宅にいながら複数の不動産会社に一括で査定を依頼できます。もちろん無料です。

これは「売るための手続き」というより、「我が家の資産価値を知るための“健康診断”」のようなもの。
私もNISAを始める時、まずは色々な金融商品の情報をネットで比較検討しました。不動産も同じで、まずは客観的な「情報」を集めることが第一歩ですよね。

A社は「〇〇万円」、B社は「△△万円」と、複数の会社が出す査定額を比較することで、おおよその相場観が養われます。その金額を見て初めて、「この金額なら、売却して住み替えTるのもアリかも」「いや、まだ持ち続けた方が良さそうだ」といった、冷静な判断ができるようになります。

まずは「知る」こと。それが、老後資金計画のスタートラインなんです。

老後に家を売るタイミングと注意点

「家を売る」という選択肢が現実的になってきたとして、次に悩むのが「じゃあ、いつ売るのが一番いいの?」というタイミングの問題ですよね。

早すぎても後悔するかもしれないし、遅すぎると今度は売る体力や気力がなくなってしまうかもしれない…。

特に不動産は、株や投資信託のように「今日売る!」と決めてすぐに現金化できるものではありません。売却活動には数ヶ月かかるのが一般的ですし、何より「税金」などの知識も少しだけ必要になってきます。

私もNISAの勉強で税金のことを少し学びましたが、知っているのと知らないのとでは、手元に残るお金が大きく変わってくる可能性も…。

ここでは、老後の売却を考える上で知っておきたい「タイミング」と「注意点」を3つのポイントで整理してみます。

H3-1:売却のベストタイミングはいつ?

不動産の売却タイミングは、大きく分けて「個人の事情」と「市場の動向」の2つの側面から考える必要があります。

まず「個人の事情」としては、

  • 子どもが完全に独立した時
  • 定年退職を迎えた時
  • 体力的に家の管理(階段の上り下りや掃除)が難しくなってきたと感じた時
  • 医療や介護の施設への入居を検討し始めた時

などが挙げられます。

特に「家が広すぎる」「今の家が暮らしにくい」と感じ始めたら、それは一つのサインかもしれません。

一方で、見逃せないのが「市場の動向」です。
不動産の価格は、景気や金利、その地域の再開発の状況などによって常に変動しています。一般的に、不動産市場が活発で、価格が上昇傾向にある「売り手市場」の時が、高く売れる可能性のあるベストタイミングと言われます。

また、「家の状態」も重要です。
築年数が古くなりすぎると、当然ながら資産価値は下がっていきます。かといって、売る直前に数百万円もかけて大規模なリフォームをするのが得策かというと、そうとも限りません。リフォーム費用以上に高く売れる保証はないからです。

「市場は今どうなっているのか?」「この家は今、リフォームすべきか?」
こうした専門的な判断は、私たち素人には難しいですよね。だからこそ、SUUMO売却査定のようなサイトで「今、この状態ならいくらで売れそうか」をプロの目で診断してもらうことが、タイミングを見極める第一歩になります。

H3-2:介護・相続を見据えた「早めの判断」の重要性

老後の不動産売却で、もう一つとても大切な視点。それは「相続」と「認知症」の問題です。

私の両親もまだ元気ですが、私自身、子育てをしながら「親がもしも…」と考えることが増えました。

もし、家の所有者であるご本人が認知症などになってしまい、「意思能力(自分で物事を判断する能力)がない」と判断された場合、原則としてその不動産を売却することはできなくなってしまいます。たとえ家族であっても、勝手には売れません。

そうなった場合、「成年後見制度」を利用するなどの法的な手続きが必要になりますが、これは時間も費用もかかり、手続きも非常に複雑です。

「施設に入居するための資金にしたい」
「空き家になるから管理費用のために売りたい」

そう思っても、肝心のタイミングで売れなくなってしまうリスクがあるのです。

また、「相続」が発生した後、つまり亡くなってから子どもたちが売却しようとすると、今度は「誰が相続するか」で揉めてしまったり、相続税の問題が発生したりと、子どもたちに大きな負担をかけてしまう可能性もあります。

だからこそ、「まだ元気で、自分で判断ができるうちに」、将来どうするかの方針を決めておくことが、ご自身にとっても、大切なお子さんたちにとっても「安心」につながるのです。

H3-3:売却前に知っておきたい「税金」の基礎知識

最後に、お金の注意点です。家を売って利益が出た場合、その利益(譲渡所得)に対して「税金(所得税・住民税)」がかかります。

「えっ、売ったお金にも税金がかかるの?」と驚かれるかもしれませんが、ご安心ください。

マイホーム(自分が住んでいる家)を売った場合には、非常に大きな税金の優遇措置(特例)が用意されています。

その代表格が「3,000万円の特別控除」です。

これは、簡単に言うと「売却で得た利益(譲渡所得)が3,000万円までなら、税金はかかりませんよ」という制度です。(※所有期間などの条件があります)

例えば、昔3,000万円で買った家が、5,000万円で売れたとします。利益は2,000万円ですが、この利益は3,000万円の控除枠に収まるので、税金はゼロになる、というイメージです。

ほとんどの場合、この特例のおかげで税金がかからないケースが多いのですが、注意点もあります。

  • 空き家になってから3年以内に売ること(住まなくなってから時間が経ちすぎると使えなくなる場合があります)
  • 確定申告を自分で行う必要があること(自動的に適用されるわけではありません)

私もNISAで利益が出た時の税金(特定口座なら源泉徴収されるけど…など)を勉強しましたが、不動産はさらに専門的です。

こうした税金のルールは、売却をお願いする不動産会社が詳しいので、「うちは特例が使えますか?」と、査定の段階で相談してみるのが一番安心ですね。


ダウンサイジング・住み替えという選択肢

「家を売る」と決めた後、次に考えるのは「じゃあ、どこに住むの?」という新しい暮らしの場所ですよね。

家を売却して得た資金を老後資金に充てる、という考え方ももちろんありますが、多くの方は「今よりコンパクトで暮らしやすい家に住み替える」ことを目的にされています。これを一般的に「ダウンサイジング」と呼びます。

私も子どもが2人いるので、「将来は夫婦2人にちょうどいい広さで、便利な場所がいいな」なんて想像することがあります。

家が小さくなれば、掃除や管理の負担が減るだけでなく、光熱費や固定資産税といった「維持費」もぐっと抑えられます。まさに、老後の生活を「身軽」にしてくれる選択です。

では、具体的にどんな「新しい暮らし方」があるのでしょうか。

H3-1:マンション・サービス付き住宅などの新しい暮らし方

今の広い戸建てから住み替える場合、主に以下のような選択肢が考えられます。

1. 利便性の高いコンパクトなマンション
最も多くの方が選ばれる選択肢かもしれません。
マンションの最大のメリットは、「ワンフロアで生活が完結すること」。戸建ての悩みだった階段の上り下りがなくなり、バリアフリー設計になっている物件も多いので、将来、車椅子が必要になった場合でも安心です。

また、駅やスーパー、病院が近い「利便性の高い立地」を選びやすいのも魅力です。車の運転が難しくなっても、徒歩や公共交通機関で生活が完結するのは大きな安心材料ですよね。セキュリティがしっかりしている点や、ゴミ出しが楽な点も、シニア世代には嬉しいポイントです。

2. サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)
「まだ元気だけど、万が一の時が心配」という方に注目されているのが、「サ高住(さこうじゅう)」です。
これは、基本的には自立した生活ができる方向けの賃貸住宅ですが、「安否確認」や「生活相談」といったサービスが付いています。
物件によっては、食堂が併設されていたり、介護スタッフが常駐していたりするところも。一般的な介護施設(特別養護老人ホームなど)に入るほどではないけれど、適度な見守りがある中で安心して暮らしたい、というニーズに応える住まいです。

3. 子どもの家の近くの賃貸住宅
「子どもたちに迷惑はかけたくない。でも、何かあった時にすぐ駆けつけられる距離にはいたい」という考えから、お子さんの住まいの近くにある賃貸マンションやアパートを選ぶ、という方もいらっしゃいます。
持ち家を持たずに賃貸にすることで、さらに資産が「現金」として手元に残るため、将来の介護費用などにも柔軟に充てることができます。

H3-2:売却益を活かした住み替えの考え方

ダウンサイジングを成功させるための鍵は、「売却」と「次の家の購入(または賃貸)」の資金計画をしっかり立てることです。

理想的なのは、「今の家の売却益 > 新しい家の購入費用」となること。

例えば、

  • 今の家が3,000万円で売れた
  • 新しく購入するコンパクトなマンションが2,000万円だった
  • 差額の1,000万円が「老後資金」として手元に残る

このように、住み替えによって「暮らしやすさ」と「現金(老後資金)」の両方を手に入れることができます。

もし、売却益で新しい家の費用をすべてまかなえなくても、退職金などを合わせることで、老後に新しく住宅ローンを組むことなく住み替えられれば、毎月の返済負担がない安心な生活がスタートできますよね。

逆に、「今の家が思ったより安くしか売れなかった…」となると、次の家の購入計画も大きく狂ってしまいます。
だからこそ、H2-3でも触れたように、「今の家がいくらで売れそうか」という相場を、できるだけ正確に把握しておくことが何よりも大切なんです。

H3-3:SUUMOで“売る+住み替える”を一括で検討する流れ

この「売る」と「買う(借りる)」は、別々に考えると非常に大変です。

「売却はA不動産会社にお願いして、新しい家探しはB不動産会社で…」となると、手続きもバラバラですし、何より「売れるタイミング」と「買うタイミング」がずれてしまうリスクがあります。
「家は売れたけど、住みたい家がまだ見つからない!」なんてことになったら、一時的な仮住まいが必要になり、余計な引っ越し費用や手間がかかってしまいますよね。

その点、SUUMOのような大手ポータルサイトを活用するメリットは、この「売る」と「探す」をシームレスに行える点にあります。

SUUMOは、皆さんご存知の通り、賃貸や新築・中古物件を「探す」ための情報が日本最大級に掲載されています。
それと同時に、「SUUMO売却査定」というサービスで、自分の家を「売る」ためのパートナー(不動産会社)も探せるわけです。

つまり、

  1. まず「SUUMO売却査定」で、今の家がいくらになりそうか、複数の会社に査定してもらう。
  2. その査定額(予算)を元に、「SUUMO」で住み替えたいエリアの物件(購入・賃貸)を探してみる。
  3. 査定を依頼した会社の中に、売却も次の家探しも両方得意な会社があれば、まとめて相談する。

という流れが、スマホやパソコン一つで完結できます。
特に老後の住み替えは、体力も気力も使う大きなイベントです。だからこそ、信頼できる大手のプラットフォームを使って、効率よく、安心して進められるパートナーを見つけることが大切ですね。

家を売る前に家族と話し合っておきたいこと

ここまで、老後に家を売る理由やタイミング、そして新しい住まいについて見てきました。

お金の計算や、これからの暮らしやすさを考えることは、もちろんとても重要です。ですが、それと同じくらい…いえ、もしかしたらそれ以上に大切なのが、「ご家族との話し合い」かもしれません。

特に「実家」という場所は、ご夫婦だけでなく、独立したお子さんたちにとっても、たくさんの思い出が詰まった特別な場所です。「売る」という決断は、家族全員の気持ちに関わってくる大きな出来事ですよね。

私自身も、もし両親から「あの実家を売ろうと思う」と急に言われたら、きっと驚いてしまうと思います。だからこそ、事前にしっかりと思いを共有しておくことが、後悔のない選択につながるんだと感じています。

H3-1:「子どもに残す」より「迷惑をかけない」価値観へ

一昔前は、「親が建てた家を、子どもが受け継いで守っていく」というのが一つの美徳とされていたかもしれません。

でも、今の時代、子どもたちは子どもたちで、自分たちの生活スタイルや選んだ場所に、新しい家庭を築いています。「実家を相続しても、遠くて住めない」「管理する負担が大きすぎる…」というのが、子世代の本音であることも少なくありません。

実際に、私の周りでも「実家が空き家になって困っている」という話を聞くことがあります。

だからこそ、最近では「家という“モノ”を残す」ことよりも、「管理の負担や相続のゴタゴタといった“迷惑”をかけない」ことの方が、親から子への最大の思いやりだ、という価値観に変わってきています。

ご自身の老後を身軽にし、資産を現金化しておくことは、結果的に、お子さんたちが将来「実家のことで悩まなくて済む」ようにしてあげる、という大きな愛情表現の一つになるのではないでしょうか。

H3-2:感情と資産を分けて考える

とはいえ、長年住み慣れた我が家です。「売る」と決めるのは、とても寂しい気持ちになりますよね。「ここで子どもたちが育ったんだよな…」と、柱の傷一つにも思い出が蘇るかもしれません。

この「家への愛着」という感情は、本当に大切にしてほしいと思います。

ただ、その「感情」と、これからの人生設計に必要な「資産」としての価値は、一度分けて冷静に考えてみる必要がありそうです。

  • 感情(思い出): これからも大切にしていくもの。写真やアルバムに残す。
  • 資産(不動産): これからの生活を支えるためのもの。客観的な価値(=査定額)を知る。

この2つを混同してしまうと、「本当は暮らしにくくて負担なのに、思い出があるから手放せない…」と、判断が先延ばしになってしまいがちです。

まずは「資産として、今どれくらいの価値があるのか」を客観的に知ること。そのために、SUUMO売却査定のようなサービスで、淡々と「数字」を見てみる。

その数字を見た上で、改めてご家族と「この家をどうするのが、私たち家族にとって一番幸せか」という「感情」の話をすることが、冷静で前向きな話し合いにつながるはずです。

H3-3:家族で話し合いながら“安心の終活”を進める方法

では、具体的にどうやって家族と話し合えばいいのでしょうか。
いきなり「家を売ろうと思う」と切り出すと、ご家族も驚いてしまいます。

大切なのは、「結論」からではなく、「現状の不安」や「これからの希望」から共有することかもしれません。

<話し合いのステップ例>

  1. まずは現状の価値を知る(親世代)
    まずはご自身(ご夫婦)で、「SUUMO売却査定」などを使い、「もし売るとしたらいくらになるのか」という目安の金額をこっそり調べてみます。これは、あくまで話し合いの「材料」集めです。
  2. 不安や希望を共有する(家族会議)
    お子さんたちが集まった時などに、「実は、この家の階段が最近ちょっと大変になってきてね」「将来、みんなに管理で迷惑かけたくないと思って」と、今感じている不安や、これからどう暮らしたいか(例:駅の近くのマンションで便利に暮らしたい、など)を伝えてみます。
  3. 客観的な情報を提示する
    その上で、「ちなみに、この家っていくら位になるか調べてみたら、大体〇〇万円くらいみたいなんだ」と、①で調べた査定額を情報として共有します。
  4. みんなの意見を聞く
    「みんなはどう思う?」「将来、この家に住みたいと思ってる?」と、お子さんたちの意見にも耳を傾けます。

「売る」という結論を押し付けるのではなく、「みんなで将来のことを考えるきっかけ」として、家の問題をテーブルに出すイメージです。

こうした話し合いを元気なうちにしておくことこそが、ご自身の安心なセカンドライフと、お子さんたちへの負担を減らす「未来への準備(=安心の終活)」になるのではないでしょうか。


まとめ|「家を売る」は老後を豊かにする新しい選択

H3-1:資産を手放す=人生を軽くする

今回は、老後の暮らしと「家」という資産について、私なりに調べてまとめてみました。

子どもたちが巣立った後の広い家、毎年の固定資産税や将来の修繕費といった「維持・管理の負担」。そして、「年金+α」でゆとりある生活を送るための「老後資金の確保」。

こうした現実的な課題を考えた時、「家を売る」という選択は、決して寂しい「終活」ではなく、これからのセカンドライフをより「身軽」に、より「豊か」にするための前向きなステップなんだと、私自身も強く感じました。

長年住んだ家を手放すことは、たくさんの思い出を手放すようで、勇気がいる決断かもしれません。
でもそれは、「モノ」としての資産に縛られる生き方から解放され、ご自身の人生を「軽く」し、未来の「自由」を手に入れることにもつながります。

そして何より、元気なうちに「自分たちのことは自分たちで決める」という意思を示すことが、お子さんたちにとっての将来的な負担を減らす、一番の「安心」のバトンになるのではないでしょうか。

H3-2:まずは相場を知って、無理のない第一歩を

とはいえ、「じゃあ、今すぐ売りましょう!」という話ではありません。

大切なのは、いきなり結論を出すことではなく、まずは「もし今、売るとしたらいくらになるんだろう?」という“我が家の現在価値”を知ることです。

その客観的な「数字」を知ることが、ご夫婦で、そしてご家族で、これからの暮らしを具体的に話し合うための、一番の「材料」になります。

「いきなり不動産屋さんに電話するのはハードルが高い…」
「しつこい営業は受けたくないな…」

そう感じるのは、私も同じです。
だからこそ、まずは「SUUMO売却査定」のような、ネットで完結できる無料の一括査定サービスを使ってみるのが、最も合理的で安心な第一歩だと思います。

リクルートという誰もが知っている会社が運営しているので信頼感がありますし、複数の会社の査定額を比較することで、「だいたいこれくらいが相場なんだな」という適正価格を知ることができます。

それは、例えるなら、私たちがNISAを始める前に、まずはネット証券でシミュレーションをしてみる感覚と似ているかもしれません。

「売る」と決めるのは、その後でもまったく遅くありません。
まずは「知る」ことから。
ご自身の、そしてご家族の「これからの安心」のために、その第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

-家計と資産作り