お金を増やす(資産運用の基本)

新NISAで金ETFを買うメリット・デメリット|株だけより分散した方がいい?

「SNSで『新NISAはオルカンかS&P500の二択!』って言われて満額積み立ててるけど、たまにくる大暴落のニュースを見ると『本当にこのままで大丈夫?』って胃がキリキリする……」

毎日、終わらない家事や育児に追われながら、そんなふうに不安になったことはありませんか?

実は、4歳と7歳のやんちゃ坊主を育てている私も、まさに同じように悩んでいた一人です。「将来のために!」とNISAで株の投資信託を一生懸命積み立てていたものの、いざ株価がガクッと下がると「子どもの教育資金が半分になっちゃうかも!」とパニックに。毎日スマホの画面ばかり見てしまい、子どもたちの話も上の空、夕飯の準備すら手につかなくなるという痛い失敗を経験しました。

そんな「株100%のプレッシャー」に耐えられなくなった私がたどり着いたのが、「金(ゴールド)」を資産の一部に組み込むという考え方でした。

この記事では、「株だけで本当に大丈夫?」「暴落のクッションとして金を持ちたいけど、新NISAで金ETFって買えるの?」と悩んでいる方に向けて、金ETFの仕組みやメリット・デメリットをわかりやすく整理します。

難しい専門用語は使いません。かつての私のように、投資の不安で胃を痛めず、「できるだけ“がんばらず”に、ちゃんと暮らす」ための資産配分を一緒に考えていきましょう!

新NISAで金ETFは買える?まず仕組みを整理

「金を買う」と聞いたとき、昔の私は「金庫にピカピカの延べ棒をしまっておくのかな?」「ルパン三世の世界?」なんて本気で想像していました。毎日おもちゃの片付けに追われている我が家に、そんなものを置くスペースも余裕もありませんよね。

でも安心してください。新NISAで検討される「金ETF」は、もっとずっと身近で簡単な仕組みなんです。

金ETFとは?

金ETF(上場投資信託)をひとことで言うと、「証券会社を通じて、株と同じように買える金」のことです。

現物の金の価格(金価格)と連動するように作られた金融商品なので、これを買えば「間接的に金を保有しているのと同じ効果」が得られます。わざわざ貴金属店に足を運んで金貨や延べ棒を買わなくても、いつも使っているスマホの証券アプリからポチッと手軽に買えるのが最大の特徴です。

「金庫もいらないし、スマホで買えるなら私でもできそう!」と、これを知った当時の私はすごくホッとしました。

すべての金ETFが新NISA対象とは限らない

ここで一つ、私が最初につまずいた注意点をお伝えします。「よーし、新NISAでお得に金ETFを買うぞ!」と意気込んで証券会社の画面を開いたものの、「あれ?買えない商品がある?」と焦ったことがありました。

実は、世の中にあるすべての金ETFが新NISAで買えるわけではないんです。

新NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2種類がありますが、金ETFは基本的に「成長投資枠」での購入になります。そして、その成長投資枠の対象商品として金融庁や取引所の基準を満たしている銘柄(例えば国内の上場ETFなど)でなければ、新NISA口座では買えません。

また、利用している証券会社(SBI証券や楽天証券など)によっても取り扱い銘柄が異なります。「NISAで金ETFを買おう!」と決めたら、まずはご自身の使っている証券会社の検索画面で「NISA対象」となっているか、最新の公式情報を必ず確認するようにしてくださいね。

新NISAで金ETFを買うメリット

では、わざわざ新NISAの枠を使ってまで「金ETF」を買うことに、どんな意味があるのでしょうか?

「少しでも多くお金を増やしたい!」と焦っていた頃の私は、リターンの高い株式ばかりに目がいっていました。でも、痛い失敗を経て「金ETF」を味方につけたことで、心にすこぶる余裕が生まれたんです。私が実感したリアルなメリットを4つに分けてお話ししますね。

株式以外の資産へ分散できる

これが、私が金を組み入れた一番の理由であり、最大のメリットです。

株式中心(オルカンやS&P500など)の運用は長期的に大きく育つ可能性を秘めていますが、世界情勢や不景気などで「ドカン!」と一気に値下がりするリスクも背負っています。かつての私は、この暴落の波をもろに受けてメンタルが崩壊しました。

一方、「金」は株式とは全く違う性質を持っています。金そのものに世界共通の価値があるため、株価が大きく下がるような不安な時期(戦争や金融危機など)に、逆に価値が上がりやすい(または下がりにくい)という傾向があるんです。

お弁当箱に例えるなら、全部を「唐揚げ(株式)」にするのではなく、ちょっと味の違う「卵焼き(金)」を入れておくイメージ。唐揚げが焦げてしまった日でも、卵焼きがあればお腹を満たせますよね。違う値動きをする資産を混ぜることで、資産全体が大きく減ってしまうショックをやわらげる「クッション」になってくれます。

金現物を保管する手間がない

先ほども少し触れましたが、現物の金を持たなくていいのは、ズボラ主婦の私にとって神様のようなメリットでした。

もし本当に金の延べ棒や金貨を家で保管するとなれば、盗まれないか毎日ヒヤヒヤしますし、厳重な金庫を買うお金もかかります。銀行の貸金庫を借りるなんて、手続きを考えるだけで面倒くさくて無理です。

金ETFなら、物理的な「モノ」は手元に来ません。証券会社の口座内にデータとして安全に記録されるだけなので、泥棒に入られる心配も、子どもがおもちゃにして無くしてしまう心配もゼロ。「保管の手間とコストを完全に丸投げできる」のは、忙しいママにとって大きな魅力です。

証券口座から売買しやすい

「お金が必要になったとき、すぐに換金できるか」というのも、家計を預かる身としてはすごく大事なポイントですよね。

現物の金を売る場合、お店に持ち込んで査定してもらって……と、とにかく時間と手間がかかります。平日パートや子どものお迎えでバタバタしているのに、そんな時間は到底作れません。

その点、金ETFは「株式と同じように取引時間中ならいつでもリアルタイムで売買できる」という身軽さがあります。スマホ一つで、洗濯機を回している待ち時間や、子どもを寝かしつけた後の布団の中からでもサクッと売却でき、数日後には現金として引き出せます。この「いざという時の身動きの取りやすさ」は、心強い安心感につながりました。

値上がり益をNISAの非課税メリットに乗せられる

通常、投資で利益が出ると、約20%の税金が引かれてしまいます。たとえば金ETFが値上がりして10万円の利益が出ても、手元に残るのは8万円だけ。「この2万円があれば、家族で美味しいお寿司が食べに行けるのに……」と、なんだかすごく損した気分になりますよね。

でも、新NISAの「成長投資枠」を使って金ETFを購入していれば、この利益がまるまる非課税になります。つまり、10万円の利益が出たらそのまま10万円が手元に残るんです。

「どうせ持つなら、少しでもお得に持ちたい」というのが主婦のホンネ。対象の金ETFをNISA口座で買うことで、税金に悩まされることなく、値上がり益をしっかり家計に取り込めるのは嬉しいポイントです。

新NISAで金ETFを買うデメリット

メリットを知った当時の私は、「金って最高じゃん!NISAで買えるなら早速買おう!」と鼻息を荒くしていました。でも、ちょっと待ってください。

実際に金ETFを持ってみて、後から「えっ、知らなかった……」と戸惑ったこともいくつかありました。投資の世界に「これだけ買っておけば完璧」という魔法の商品は存在しません。私の実体験から、知っておくべきデメリットや注意点もしっかりお伝えしますね。

金には株の配当や債券の利息のような収益がない

株式を持っていると、企業の業績に応じて「配当金」がもらえることがありますよね。「この配当で、たまには子どもたちとファミレスに行こう!」なんて楽しみにしている方もいるかもしれません。

でも、金にはそういった「持っているだけでチャリンチャリンとお金を生み出してくれる仕組み」が一切ありません。金はあくまで「金(ただの貴金属)」であり、企業のように新しいサービスを作って利益を出すわけではないからです。

つまり、金ETFの利益は「買った時より値上がりした時に売る」ことでしか得られません。「持っているだけで増えていく」感覚がないのは、少し寂しく感じるポイントでした。

金価格も普通に下落する

「金は安全資産だから、絶対に損はしないはず」
お恥ずかしながら、私は本気でそう思っていました。でも、いざ買ってみると普通に値下がりする日があるんです。「安全って言ったじゃない!」とスマホ画面に向かって突っ込んだこともありました。

確かに金は、世界中どこでも価値が認められている資産です。しかし、為替や世界中の金利、投資家の心理などによって、日々の価格(市場価格)は常に上がったり下がったりしています。

最近は金価格が上がっているというニュースをよく見ますが、過去の値上がりが将来もずっと続く保証はどこにもありません。「絶対に値下がりしない無敵の資産」というわけではないことは、しっかり心に留めておく必要があります。

為替の影響を受ける商品もある

これは私が一番「???」となった部分です。「今日のニュースで『金が値上がりした』って言ってたのに、私の持ってる金ETFはなんでマイナスになってるの!?」とパニックになりました。

実は、金は世界中で「米ドル」を基準に取引されています。そのため、私たちが円で金ETFを買う場合、金そのものの価格変動に加えて「円とドルの為替(円高・円安)」の影響をもろに受けるんです。

たとえば、金そのものの価値が上がっても、一気に「円高」が進めば、円から見た金ETFの価格は下がってしまうことがあります。

金ETFには、この為替の影響をなくす工夫がされた「為替ヘッジあり」という商品と、為替の影響をそのまま受ける「為替ヘッジなし」という商品があります。同じ金ETFでも商品構造によって値動きが変わるので、「自分がどっちを買おうとしているのか」は、運用会社の公式サイトなどで必ず確認してくださいね。

保有コストがかかる

現物の金庫代がかからない代わりに、金ETFには「信託報酬」という目に見えない管理費用が毎年かかります。

これは株式の投資信託(オルカンなど)と同じ仕組みですが、金ETFを持っている間中、保有額に対して一定の割合(年率0.○%など)が自動的に差し引かれます。

いくらかかるかは具体的な商品(銘柄)によってバラバラです。「気づかないうちにコストが利益を削っていた……」なんてことにならないよう、購入前に信託報酬の手数料率をしっかりチェックするクセをつけたいですね。

限られたNISA枠を金ETFに使うことになる

個人的に、新NISAで金ETFを買う最大のデメリット(注意点)はここだと思っています。

新NISAで一生のうちに非課税で投資できる枠は「1800万円(そのうち成長投資枠は1200万円)」と上限が決まっていますよね。もし金ETFをNISA口座で買えば、その分、貴重な非課税枠を消費することになります。

先ほどお伝えしたように、金は配当金を生まず、株式のように企業成長による爆発的なリターンも期待しにくい資産です。「税金がゼロになるNISA枠」は、本来なら一番利益が大きく膨らむ可能性のある「株式」にフル活用した方が、制度のメリットを最大限に活かせます。

「非課税だからとりあえず金もNISAで!」と安易に枠を使うと、後になって「あ〜、ここにはもっと大きく育つ株を入れておきたかったな……」と後悔する(機会損失になる)可能性があるんです。

金ETFは株価暴落への備えになる?

デメリットもたくさんお話ししましたが、それでも私が「一部を金にしておいてよかった」と感じているのは、やっぱり株式市場が不安定になった時でした。では、具体的にどう「備え」として機能するのでしょうか?

株式と違う値動きをすることが分散につながる

オルカンやS&P500といった株式100%の運用は、市場が右肩上がりの時は楽しいですが、暴落ニュースが流れると本当に心臓に悪いです。私は過去の株安の時、子どもが話しかけてきているのにスマホで株価ばかりチェックしてしまい、「あぁ、私何やってるんだろう」と自己嫌悪に陥りました。

そんな時、ふと金ETFの値動きを見ると、株とは全然違う動きをしていて、ドカンと落ちていなかったんです。

「あ、全部の資産が一気に減っているわけじゃないんだ」
そう思えただけで、すーっと肩の力が抜けました。株と違う動きをする資産(=相関性の低い資産)を混ぜておくことは、お金への不安を減らし、心穏やかに子どもと向き合うための「精神安定剤」としてすごく大きな意味がありました。

株が下がれば必ず金が上がるわけではない

ただし、ここでも「過度な期待」は禁物です。私は一時期、「株が下がれば、その分金が上がってカバーしてくれる!」と勝手に思い込んでいました。

でも実際には、世界的な金融ショックで投資家たちが「とにかく現金が必要だ!」とパニックになった時は、株も金も一緒にドーンと下がることがありました。「ええっ、金も下がるの!?」と絶望したのを覚えています(笑)。

「株が下がれば必ず金が上がる」という都合のいいシーソーのような関係がいつでも成り立つわけではありません。あくまで「株とは違う独自の動きをしやすい」という程度に捉えておくのが、投資に振り回されないコツです。

「暴落で儲ける」より資産全体の値動きを考える

結局のところ、金ETFを持つ目的は「金が値上がりして大儲けするため」でも、「暴落時に一発逆転するため」でもありません。

家計という大きなお財布全体を見た時に、株式という「攻撃力は高いけれどブレ幅も大きいエース」の横に、金という「違った動きでブレ幅を抑えてくれるクッション」を置いておく。そうやって、資産全体が一度に致命傷を負うのを防ぐのが一番の役割です。

暴落の恐怖でNISAをやめてしまうのが一番もったいないこと。「これなら夜もぐっすり眠れるし、家事も笑顔でこなせるな」と思える資産のバランスを作るために、金ETFはとても便利な道具の一つになってくれますよ。

金ETFと金投資信託・現物の金は何が違う?

「よし、暴落のクッションとして金を取り入れよう!」と決心したものの、次に私の前に立ちはだかったのが「金って、どうやって買うの?」という疑問でした。

ネットで調べると「金ETF」「金投資信託」「純金積立」「現物の金」と、いろいろな言葉が出てきてパニックに。「もう面倒くさい!調べるのやめたい!」と投げ出したくなりました。

かつての私のように「何がなんだか分からない!」と混乱している方へ向けて、代表的な金への投資方法を比較表にまとめてみました。難しく考えず、まずは「今の自分にとって一番ラクな方法はどれか」という視点で眺めてみてください。

比較ポイント金ETF金投資信託純金積立金地金・金貨(現物)
購入場所証券会社証券会社・銀行証券会社・貴金属店など貴金属店・デパートなど
売買のタイミング◎(市場が開いている時間はリアルタイム)〇(1日1回決まった価格)△〜〇△(店舗へ持ち込みなど)
保管の手間◎(不要)◎(不要)◎(不要)×(盗難リスク・金庫が必要)
少額からの投資〇(数千円〜)◎(100円〜)〇(千円〜)×(数万〜数百万円)
保有中のコスト発生する(信託報酬)発生する(信託報酬)発生する(購入・保管手数料等)なし(※貸金庫等の費用は別)
新NISA対応一部対象(成長投資枠)一部対象(成長投資枠)対象外対象外

この表を作ったとき、私は真っ先に「現物の金」を選択肢から消しました。もし家にピカピカの金貨なんて置いたら、次男(4歳)が絶対に「うわぁ!お宝だ!」と遊び道具にして無くすか、チョコだと思ってかじるのがオチだからです。

純金積立もコツコツ貯めるには良いですが、新NISAの非課税枠が使えません。

残るは「金ETF」と「金投資信託」の2択です。
どちらも「現物の保管が不要」「新NISA(成長投資枠)で買える銘柄がある」という点は同じですが、こんな違いがあります。

  • 金ETF: 株のように市場が開いている間は価格がリアルタイムで動き、自分の狙った価格で即座に売買できる。(※数千円など、1口単位での購入になる)
  • 金投資信託: 1日1回だけ基準価額(価格)が決まり、100円などの少額から金額指定で買える。

「日中のスキマ時間にサクッとリアルタイムで買いたい」「保有コスト(信託報酬)を少しでも安く抑えたい」という場合は金ETFが向いていますし、「月々1,000円だけ自動で積み立てたい」という場合は金投資信託の方が設定がラクちんです。

「どちらが絶対正解」ということはありません。自分が証券会社のアプリを開いて、無理なく管理できる方を選ぶのが一番です。

新NISAで金ETFを買うのが向いている人

ここまでメリットとデメリット、そして他の買い方との違いを整理してきました。
「結局のところ、私には必要なの?」と迷っている方のために、私の実体験から「こんな人は金ETFを新NISAに組み込む意味がある!」と思うタイプをまとめてみました。

NISAが株式中心で分散先を増やしたい人

まさに過去の私です。新NISAの枠をオルカンやS&P500といった「株式」だけで埋めていて、「増えるのは嬉しいけど、暴落した時のことを考えると夜も眠れない」と不安を感じている人には、すごく向いています。

株式とは違う値動きをしやすい「金」をポートフォリオ(資産の組み合わせ)に加えることで、資産全体が大きく目減りするショックをやわらげる効果が期待できます。「卵焼き(金)」があることで、メインのおかず(株)が焦げた日のダメージを減らせるイメージですね。

金現物を保有・管理したくない人

「有事の金(何かあった時のための金)は持っておきたいけど、泥棒に入られるのも嫌だし、金庫を買うお金もない」という人にもぴったりです。

子どもが走り回るリビングに貴重品を置くなんて、ストレス以外の何者でもありません。データとして証券口座で安全に管理してもらいながら、金の価値だけを享受できるのは、忙しいママにとって最高の時短・防犯対策になります。

金を長期の資産配分の一部として持ちたい人

「短期間で金が上がりそうだから、今すぐ買ってドカンと儲けてやる!」という投機(ギャンブル)的な考えではなく、「10年、20年先の子どもの教育費や老後のために、株と一緒に長く持ち続けたい」という人です。

長期で持つからこそ、NISAの「非課税メリット」がじわじわと効いてきます。

新NISAで金ETFを無理に買わなくてもいい人

一方で、逆に「こんな人は無理して金ETFを買わなくていい(買わない方がいい)」というタイプも明確にあります。周りが買っているからといって、焦る必要は全くありません。

株式中心の値動きを受け入れられる人

株価が大きく下がったニュースを見ても、「まぁ、そのうちまた上がるでしょ〜」とドッシリ構えていられる強靭なメンタルの持ち主なら、あえて金を加える必要はありません。

また、「もし株が半分に減っても、生活防衛資金(現金の貯金)がたっぷりあるから今の生活には困らない」という、家計の地盤がカチカチに固まっている人も、無理に金へ分散しなくても大丈夫です。

NISA枠を株式の長期成長に優先して使いたい人

1800万円という新NISAの非課税枠を「1円の無駄もなく、一番増える可能性の高い資産に使いたい!」と考える人です。

先ほどデメリットでお伝えした通り、金は配当金を生みませんし、株式ほどの大きな成長は期待しにくい資産です。貴重な非課税枠を金に使ってしまう(機会費用を払う)くらいなら、その枠をすべて株式の投資信託に回し、「金が必要ならNISA以外の課税口座で買う」と割り切るのも立派な投資戦略の一つです。

「最近金が上がっているから」という理由だけで買おうとしている人

これが一番危険なパターンです。「ママ友が『金が上がってて儲かるらしいよ!』って言ってたから私も買おっと」というノリで買うのは、絶対におすすめしません。

金価格は上がったり下がったりを繰り返します。「今が一番高い時期」かもしれず、買った直後に価格がズルズルと下がる可能性だって十分にあります。あくまで「資産全体のクッション」として買うのであり、目先の利益を追いかけるために貴重なNISA枠を消費するのはもったいないです。

金ETFは何%持てばいい?割合より先に「目的」を決める

「なるほど、私には金ETFのクッションが必要かも!」
そう腹落ちした当時の私が次にぶち当たった壁は、「じゃあ、新NISAの枠の中で一体どれくらい(何%)買えばいいの?」という疑問でした。

ネットで検索すると「ポートフォリオの10%〜20%が黄金比!」なんて記事がたくさん出てきます。でも、貴重なNISA枠をいきなり20%も変更するのは怖くて、「本当にそれで正解なの?」と証券アプリの画面を前にフリーズしてしまいました。

結論から言うと、この「割合」について悩みすぎる必要はありません。私が試行錯誤の末にたどり着いた考え方をお伝えしますね。

「万人に最適な○%」はない

投資本やネットの記事には色々な数字が踊っていますが、「全員にとって絶対に正解な割合」なんてものは存在しません。

なぜなら、人それぞれ「年齢」「毎月の投資予算」「貯金(生活防衛資金)の額」「どのくらいのリスク(値下がり)なら夜もぐっすり眠れるか」が全く違うからです。

たとえば、現金貯金がたっぷりあって、株価が半分になっても笑っていられる人なら、金は0%でも問題ありません。一方で、かつての私のように「株価の暴落ニュースを見るだけで胃が痛くなって、子どもにイライラ当たってしまう……」という人なら、金ETFの割合を少し多めに持つことで心の平穏が保てるかもしれませんよね。

「誰かが○%と言っていたから」ではなく、「自分の家計にとってどうなのか」という視点が一番大切です。

何のために金を入れるのか考える

割合で悩んで手が止まってしまった時は、一旦数字のことは忘れて、「そもそも何のために金を持つのか?」という【目的】を思い出してみてください。

  • 株式100%の激しい値動き(ブレ幅)を少しでもマイルドにしたい
  • 株が暴落した時に、「全部減っているわけじゃない」と思える安心感が欲しい
  • 株や現金とは全く違う性質の資産を持っておきたい

私の場合は、「投資のプレッシャーから解放されて、目の前の子どもたちと笑顔で過ごすための精神安定剤(クッション)」というのが最大の目的でした。

目的が「クッション」だとハッキリすれば、「金で大儲けしよう!」と欲張ってNISA枠の半分以上を金ETFにつぎ込んでしまうような、本末転倒な失敗も防げます。

少額から組み入れて値動きを確認する考え方もある

「頭ではわかったけど、やっぱり割合を決めるのが怖い……」という場合は、まずは本当に少額から買ってみる、という手もあります。

金ETFは数千円など、比較的少額からでも買える銘柄があります。私も最初は「とりあえず、ちょっとだけ買ってみよう」とお試し感覚で組み入れてみました。

そして数ヶ月様子を見ていると、「あ、今日は株がすごく下がってるのに、金ETFは下がってない(むしろ少し上がってる)!」という日を何度か経験したんです。その時に初めて「なるほど、これがクッションの効果か!」と肌で実感することができました。

最初から完璧な割合を決める必要はありません。「自分の心臓がドキドキしないバランス」を探りながら、少しずつ調整していくのが一番“がんばらない”コツだと思います。

新NISAの金ETFは「儲かるか」より資産全体で考えよう

ここまで、「新NISAで金ETFを買う意味」について、私の痛い失敗談や実体験を交えながらお伝えしてきました。

「金価格がこれから上がるか、下がるか」
「金ETFを買えば儲かるか、損するか」

投資をしていると、どうしてもそんな「目先の勝ち負け」ばかりが気になってしまいますよね。でも、金ETFの本当の価値はそこにはありません。

株式という「家族の将来のために大きく育てるエース」の横に、金という「違った動きで守りを固めてくれるクッション」をそっと置いておく。そうすることで、大きなお財布(資産全体)が一度に致命傷を負うのを防ぎ、投資を長く安全に続けていくための環境を整えることができます。

毎日、終わらない家事や子どもたちのケンカにヘトヘトになりながら、家計のやりくりまで頑張っている私たち。投資のせいで余計なストレスを抱え込んでしまっては、元も子もありません。

新NISAの限られた枠をどう使うか。「できるだけ“がんばらず”に、ちゃんと暮らす」ための選択肢の一つとして、今回の記事がご自身の資産配分を見直すヒントになれば嬉しいです!

-お金を増やす(資産運用の基本)