「毎月何万円も保険料が引き落とされていくけど、これって本当に全部必要なのかな……?」
通帳の記帳をするたびに、ずらりと並ぶ保険料の引き落とし履歴を見て、ため息をついていた過去の私。結婚、長男の出産、そして住宅購入と、ライフステージが変わるたびに「家族のために」と勧められるがまま保険に入り続けてきました。
でも、「じゃあどれか解約する?」と自分に問いかけると、「もし明日夫が倒れたら?」「私がガンになったら子どもたちはどうなるの?」と悪い想像ばかりが膨らんでしまって。結局怖くなり、証券をそっと引き出しの奥に戻して、ズルズルと何年も高いお金を払い続けていました。
インターネットで調べても、「いざという時のために保険は絶対必要!」という意見がある一方で、「医療保険なんて無駄、貯金で十分!」という極端な声もあって、余計にどうしていいか分からなくなってしまいますよね。
毎日家事や育児、仕事でヘトヘトなのに、小難しい保険の証券を引っ張り出して見直す気力なんて1ミリも残っていない。そのお気持ち、痛いほどよく分かります。私もずっとそうやって、見えない不安に毎月お金を払い続けてきた一人だからです。
この記事では、「とりあえず不安だからフル装備」で保険に加入し、家計・固定費の見直しに首を絞められていた私が、どんな基準で「残す保険・減らす保険」を判断できるようになったのか、その等身大の道のりをお話しします。
保険は「多いほど安心」でも、「少ないほど得」でもありません。大切なのは「自分たちの貯金ではどうにもならないヤバい事態」が何なのかを知ること。
正解は誰かが決めるものではなく、今の皆さんの暮らしの中にあります。「もしかしてうちも入りすぎかも?」と感じている方は、肩の力を抜いて、私と一緒に少しだけ頭の中を整理してみませんか?
保険は「多いほど安心」とは限らない
保険料も毎月の固定費
長男が生まれた直後、私は「親になったんだから、万が一に備えるのが責任だ!」と謎の使命感に燃えていました。学資保険はもちろん、夫と私の生命保険、さらに特約がたっぷりついた医療保険にがん保険。不安を埋めるように次々と契約し、毎月の保険料は数万円に膨れ上がっていました。
当時の私は、毎月の保険料という「巨大な固定費」には無頓着だったのに、スーパーでは数十円安い特売の豚肉を探して自転車を走らせ、少しでも食費が浮けば「今日はやりくり頑張った!」と喜んでいました。今振り返ると、完全にバランスがおかしいですよね。
電気代やスマホ代の数千円を下げるのには必死になるのに、保険となると「安心代だから仕方ない」と聖域にしてしまっていたのです。保険料も、家計を圧迫する立派な固定費のひとつ。一度契約すると何十年も払い続けるわけですから、トータルで見れば数百万円の買い物になります。「なんとなく不安だから」で払い続けるには、あまりにも大きすぎる出費でした。
保障を増やすほど自由に使えるお金は減る
保険に入れば入るほど、確かに「万が一の時の安心」は増えます。でも、その分「今、自由に使えるお金」は確実に減っていきます。
当時の我が家はまさにこれでした。手厚い保障のために毎月カツカツで、週末に家族でファミレスに行くのすら躊躇してしまう。「将来の不安」にばかりお金をかけて、「今の家族の笑顔」のためにお金を使えない状況に、なんだか本末転倒だなとモヤモヤし始めたんです。
万が一の事態は、起きるかもしれないし、起きないかもしれない。でも、子どもたちと過ごす「今」という時間は確実にここにあります。「保険貧乏」になって日々の暮らしに余裕がなくなり、いつもイライラして夫や子どもにあたってしまうくらいなら、少し保障を削ってでも今の家計にゆとりを持たせたほうが、よっぽど家族のためになるんじゃないかと気づきました。
大切なのは「必要な保障」を残すこと
だからといって、「じゃあ保険なんて全部無駄だから解約しよう!」と言いたいわけではありません。極端に走って、必要な保障までゼロにしてしまうのは、やっぱり怖すぎますよね。
大切なのは、「全部残す」か「全部なくす」かのゼロ百思考から抜け出すこと。自分たちの暮らしを守るために「本当に必要な保障」だけを残し、過剰な部分は削ぎ落とすというバランス感覚です。
「この保険がなくなったら、うちの家計はどうなる?」とひとつひとつ向き合ってみると、意外と「あ、これはなくても何とかなるかも」と思えるものが隠れていたりするんです。
まず「何のために保険に入るのか」を考える
保険は大きな経済的損失に備える仕組み
保険を見直そうと思ったとき、私は根本的なところでつまずきました。「そもそも、なんでこんなにたくさん保険に入ったんだっけ?」と。
ファイナンシャルプランナーさんの本を読んだりして、やっと腹落ちした基本があります。それは「保険とは、自分の貯蓄だけでは到底カバーしきれない、大きな経済的損失に備えるためのもの」だということです。
例えば、一家の大黒柱が急に亡くなってしまったら。何千万円という生活費や教育費が足りなくなり、明日からの生活が立ち行かなくなりますよね。これは、どれだけ節約を頑張っても、数百万の貯金があったとしても、すぐにはカバーできない「大きすぎるダメージ」です。こういう「起きたら家計が即ゲームオーバーになる事態」に対して、みんなでお金を出し合って助け合うのが、本来の保険の役割なんです。
小さな出費まで全部保険で備える必要はない
一方で、過去の私は「数日入院した時のベッド代」や「通院にかかる数千円の交通費」といった、ちょっとした出費にまでビクビクして、細かな特約を山のように付けていました。
「入院1日につき5000円もらえるから安心!」と思って毎月数千円の保険料を払っていましたが、よくよく考えてみると、これってものすごく非効率なことをしていたんです。数日間の入院でかかる数万円の出費なら、保険に頼らなくても、手元の貯金からサッと払えば済む話ですよね。
「数万円の出費が怖いから」と、毎月コツコツ数千円の保険料を何年も払い続ける……。当時の私は、不安のあまり「小さなダメージ」にまで過剰に保険をかけてしまい、結果的に自分のお金を不自由にしていました。
貯蓄で対応する部分と保険で備える部分を分ける
この失敗を通して、私の中ですごくスッキリした基準ができました。
それは、「手元の貯金で払えるトラブルは『貯蓄』で対応し、貯金が吹き飛んでしまうほどの致命的なトラブルだけを『保険』でカバーする」という切り分けです。
貯金は最強です。病気にならなければ、子どもの教育費にも、家族旅行にも、老後の資金にも、何にでも自由に使えます。でも保険は、「決められた条件(病気や死亡など)」を満たさない限り、1円も受け取ることができません。
「何でもかんでも保険で備えなきゃ!」思い込んでいた過去の自分に、「大丈夫、ちょっとしたトラブルなら今まで頑張って貯めてきた貯金で対応できるよ」と言ってあげたいです。この「貯金と保険の役割分担」ができるようになると、「減らしたら怖い」というモヤモヤした恐怖感が、スッと晴れていくのを感じました。
保険が必要かどうかを決める4つのポイント
「手元の貯金で払えない致命的なトラブルにだけ保険をかける」という基本が分かっても、当時の私はまだモヤモヤしていました。「じゃあ、うちにとっての致命的なトラブルって何?」「いくらの保険に入れば正解なの?」と。
保険のパンフレットを見ると、どれもこれも「入っておかないとヤバい!」と思えるように書かれているんですよね。でも、あちこち手を出して保険貧乏になってしまった私が、最終的にたどり着いた「保険の必要性を見極める4つのポイント」があります。
この順番で考えていくと、「何となく不安」というお化けの正体がハッキリして、すごく心が軽くなりました。
①何が起きたときに困るのか
まずは、「我が家にとって、一番起きてほしくないヤバい事態は何か?」を具体的に想像してみました。
「とりあえずガンが怖いからがん保険」ではなく、「夫が急に亡くなって収入が途絶えること」なのか、「私が病気で長期間入院して、家事も育児も回らなくなり、外注費が毎月かさむこと」なのか。
我が家の場合、まだ子どもたちが4歳と7歳で手がかかるため、「夫が亡くなって大黒柱の収入がゼロになること」と、「共働きの私が倒れて、世帯収入がガクッと減ること」が一番の恐怖でした。ここを明確にすると、「何に対する保険が必要なのか」の的が絞れてきます。
②そのとき、いくら必要になるのか
次に、その最悪の事態が起きたとき「実際にいくら足りなくなるのか」を計算(というか、ざっくり想像)してみます。
昔の私は「とにかくたくさんお金がもらえる保険がいい!」と極端なことばかり考えていましたが、冷静になってみました。例えば夫が亡くなった場合、今の生活費から夫の食費やお小遣い、スマホ代などは引かれます。残った家族3人が暮らしていくのに毎月いくら必要なのか。そして、子どもの教育費はあとどれくらいかかるのか。
「なんだかよく分からないけど数千万円!」とパニックになるのではなく、「毎月あと10万円足りないな」「大学費用としてあと500万円は用意しておきたいな」と、数字に落とし込むことが大切でした。
③公的保障でどこまでカバーできるのか
ここが、過去の私が一番スッポリ抜け落ちていたポイントです!
「足りないお金は全部自分で、もしくは民間保険で何とかしなきゃ!」と抱え込んでいましたが、実は日本って公的な保険制度(健康保険や年金など)がかなり手厚いんです。
例えば、医療費がひと月に何百万円とかかっても、「高額療養費制度」という仕組みのおかげで、一般的な収入の会社員なら実際の自己負担は月に8〜9万円程度で収まることが多いんですよね。(※収入によって上限額は異なります)
また、万が一夫が亡くなった場合でも、残された子どもと妻には「遺族年金」という国からのサポートが毎月支払われます。これを計算に入れていなかったから、私は「足りない!どうしよう!」と過剰な保険に手を出してしまっていたのです。「まずは国が助けてくれる分を差し引く」というステップを知ったとき、目からウロコが落ちる思いでした。
④貯蓄だけで対応できるのか
そして最後の仕上げです。
「必要な総額」から「国が助けてくれる公的保障」を引いて、それでも足りない分が出ますよね。それを「今の自分たちの貯金」でポンと払えるかどうかを考えます。
例えば、私のちょっとした入院費用が10万円かかるとします。「あ、10万円なら今の貯金から出せるね」となれば、そのための医療保険は無理に必要ないかもしれません。
逆に、夫が亡くなって今後の生活費が2,000万円足りない!となったら。さすがに今の我が家の貯金ではとてもカバーしきれません。ここで初めて、「じゃあ、この足りない2,000万円分だけを生命保険で補おう」という結論になるわけです。
生命保険は「残された家族のお金」から考える
この4つのポイントを踏まえて、今度は「生命保険(死亡保険)」について、当時の私がどうやって頭を整理したのかをお話しします。
「生命保険は、とりあえず3,000万円くらい入っておけば安心でしょ?」と、何も考えずにハンコを押そうとしていた昔の私。でも、本当に考えるべきは「保険金の額」ではなく、「もしもの後、残された家族がどうやって生きていくか」という超現実的なお金の話でした。
独身と子育て世帯では必要性が違う
当たり前ですが、独身時代と、子どもが生まれてからの今では、守るべきものの重さが全く違います。
独身の頃は、極端な話、自分のお葬式代やちょっとした整理資金くらいがあれば、大きな死亡保障は必要ありませんでした。でも今は、4歳と7歳のやんちゃ盛りの息子たちがいます。彼らが大人になるまでの食費、服代、学費……。親としての「責任」の金額がドカンと乗っかっている状態です。
だからこそ、私たちのような子育て世帯にとっては、「子どもが独立するまでの期間」に限定して、手厚い死亡保障が必要になってくるんですよね。
必要なのは死亡保険金の大きさではなく、その後の生活資金
生命保険の提案書を見ると「死亡保険金 5,000万円!」などと大きな数字が並んでいて、なんだかそれだけで安心した気になっていました。
でも、本当に大切なのは「ドカンと大きな金額をもらうこと」ではなく、「毎月の生活が回っていくこと」です。
夫の収入が途絶えた後、私のパート代と国からの遺族年金を足して、毎月の生活費にいくら足りないのか。例えば「毎月10万円足りない」のであれば、子どもが独立するまでのあと15年間、毎月10万円ずつ受け取れるような保険(収入保障保険などと呼ばれます)のほうが、理にかなっていると気づいたんです。
住宅・教育・配偶者の収入なども考える
そして、生命保険を考える上で絶対に忘れてはいけないのが「住宅ローン」の存在です。
我が家もマイホームを購入した際、「団体信用生命保険(団信)」というものに入りました。これ、夫に万が一のことがあったら、その後の住宅ローンの支払いがゼロになるというすごい仕組みなんです。
これを知ったとき、私は「えっ!じゃあ夫が亡くなっても、今の家賃(ローン)分の支払いはなくなるってこと!?」と衝撃を受けました。
住居費がまるまる浮くのなら、残された私と子どもたちの生活費って、実はそこまで巨額にはならないかもしれない。私の収入と遺族年金があって、さらに家賃もいらないなら、「夫の生命保険、こんなに高額じゃなくても大丈夫なんじゃないか?」と、初めて肩の荷が下りた瞬間でした。
「どんな保険に入るか」ではなく、「今ある制度や自分の収入を全部かき集めたら、あといくら足りないか」。このパズルを解くように考えていくと、生命保険の本当の必要額が見えてきます。
医療保険は「医療費」だけを見ない
生命保険(死亡保険)の必要額が何となくイメージできたら、次は「医療保険」です。ここ、かつての私が一番「不安の沼」にハマっていたジャンルかもしれません。
「ガンになったらどうしよう」「女性特有の病気になったら……」「入院が長引いたら差額ベッド代が高いって聞くし!」と、ネットで闘病記を読んでは怯え、「入院日額1万円!三大疾病特約!女性疾病特約!」と、とにかくフル装備で契約していました。
でも、後から冷静に計算してみたら、本当に恐れるべきは「病院のレジで払う医療費そのもの」ではなかったんです。
まず公的医療保険制度を知る
先ほども少し触れましたが、医療保険を考える上で絶対に外せないのが、最強の味方「公的医療保険制度(健康保険)」です。
当時の私は、「もし手術や長期入院で月に100万円かかったら、我が家は自己破産だ!」と本気で信じ込んでいました。でも、日本には「高額療養費制度」という素晴らしいお守りがあります。ひと月の医療費がどれだけ高額になっても、一般的な収入の会社員なら、自己負担の上限は月に8万〜9万円程度にストップしてくれるんです。
つまり、月に100万円の治療を受けても、窓口で払う(または後で戻ってくる)のは9万円ちょっと。これを知ったとき、「え、それなら手元の貯金から10万円出せば済む話じゃない?」と、肩透かしを食らったような気分でした。
「医療費が怖いから医療保険に!」と毎月何千円も払っていたのは、「月に10万円の出費」を回避するために、何年にもわたって数十万円を保険会社に払い続けるという、ちょっと不思議なお金の遣い方だったことに気づいたんです。
入院・治療中の収入減も考える
じゃあ医療保険は全く必要ないのか?というと、そうでもありません。私が気づいた「本当に怖いこと」は、医療費そのものではなく「働けなくなって収入が途絶えること」でした。
特に共働きの我が家にとって、私や夫が病気で長期休職し、お給料が入ってこなくなるのは大ダメージです。さらに、私が倒れれば、家事や育児を回すためにシッターさんや外食、家事代行など、普段かからない「見えない出費(外注費)」がドンと増えます。
「やっぱり収入が減る分、手厚い医療保険が必要だ!」と焦りましたが、ここでもまた「国のお守り」が登場します。会社員が加入している健康保険には、「傷病手当金」という制度があり、病気やケガで連続して3日以上仕事を休んだ場合、4日目から最長1年6ヶ月の間、お給料の約3分の2が支給されるんです。
「お給料がゼロになるわけじゃないんだ!」
これを知ったときの安心感たるや、言葉になりませんでした。
(※自営業やフリーランスの方などが加入する国民健康保険にはこの傷病手当金がないため、ここをご自身で備える必要があります)
貯蓄で対応できる範囲も確認する
- 医療費そのものは「高額療養費制度」で上限がある
- 会社員なら休んでも「傷病手当金」でお給料の約3分の2がカバーされる
ここまで分かると、残る問題は「じゃあ、足りない3分の1の生活費や、差額ベッド代、日々の外注費などは、今の自分たちの貯金で何ヶ月くらい耐えられるか?」というシンプルな引き算になります。
当時の我が家の場合、「半年くらいなら、なんとか今の貯金を切り崩して生活できるね」という結論になりました。つまり、手厚い入院日額や特約は外し、貯金では対応できない「半年以上の長期離脱(例えば重いガンなど)」に絞って備えを残せば十分だ、と判断できたんです。
「病気=怖い=とにかく手厚い医療保険!」と盲目的になっていた私が、初めて自分たちの家計サイズに合った「医療保険の適量」を見つけた瞬間でした。
学資保険は「保険」と「教育資金づくり」を分けて考える
長男が生まれたとき、「親になったら学資保険に入るのが常識!」と思い込んでいた私は、産後の寝不足でフラフラな頭のまま、たいして調べもせずに学資保険に加入しました。
毎月1万円以上が引き落とされ、「これで大学費用は安心。私ってしっかりした親だな」と自己満足に浸っていたんです。
でも数年後、家計を見直していく中で、この「とりあえず学資保険」という選択が、実は私たちのお金をすごく不自由にしていることに気づいて青ざめました。
目的は子どもの教育費を準備すること
そもそも、何のために学資保険に入ったのか。それはもちろん「18歳の大学入学時に必要なお金(教育資金)を貯めるため」です。
でも、学資保険の落とし穴は「途中で解約すると元本割れ(払った金額より少なく戻ってくる)する可能性が非常に高い」ということ。
「毎月の保険料がキツいから少し減額したい」「急な出費が重なったから解約して現金を手元に戻したい」と思っても、大きな損をしてしまうため、身動きが取れなくなってしまうんです。
「教育費を貯めたいだけなのに、なんでこんなにガチガチにお金を拘束されなきゃいけないの?」と、私は猛烈に後悔しました。目的は「貯金」だったのに、「保険」という形にしてしまったがゆえに、流動性(お金の使い勝手)を失ってしまっていたのです。
保障と貯蓄をセットにする必要があるか考える
学資保険のパンフレットには、よくこう書いてあります。
「万が一、契約者(親)が亡くなった場合、その後の保険料の支払いは免除され、お祝い金や満期学資金は予定通り受け取れます!」
これを見た当時の私は「なんて素晴らしいの!親にもしものことがあっても、子どもの学費は守られるんだ!」と感動しました。
でも、先ほど生命保険のところで考えたことを思い出してください。
「私が亡くなった後の子どもの教育費や生活費」は、すでに生命保険(死亡保険)でカバーする計算をしていましたよね。
つまり、生命保険でしっかり教育費分も見積もって備えているなら、学資保険でわざわざ「保険料免除」の保障をつける必要はないんです。
「教育費を貯める機能(貯蓄)」と「親の万が一に備える機能(保障)」をガッチャンコしてしまったことで、仕組みが複雑になり、ただでさえ少ないお金の使い道が制限されていたことに、数年経ってようやく気づきました。
他の貯蓄・資産形成方法とも比較する
「学資保険じゃなきゃ教育費は貯められない」というのは、完全な思い込みでした。
保障と貯蓄を切り離して考えれば、教育費の貯め方はもっと自由でシンプルになります。
例えば、毎月国からもらえる「児童手当」を使わずに別の口座に自動で振り替えて、ただひたすら現金として貯め続ける方法。これなら元本割れのリスクもなく、いざという時はいつでも引き出せます。
あるいは、今はモノの値段がどんどん上がる(インフレ)時代。「15年後に受け取る200万円」の価値が、今より下がっているリスクもあります。そのため、児童手当などの一部を新NISAなどの制度を使って、世界中の株式にコツコツ長期で積み立て投資をして増やしていく、という選択肢も持てるようになりました。
長男の時は盲目的に入ってしまった学資保険ですが、この反省を生かし、次男の時は学資保険には入らず、「現金貯金+新NISAでの長期積立」という、柔軟で身動きの取りやすい方法で教育費の準備を進めています。
「保険」で貯めるのが絶対正解ではなく、自分たちの暮らしの余裕やリスク許容度に合わせて、他の選択肢と比較することが大切だと痛感した出来事でした。
「入りすぎかもしれない」と感じたら確認したいこと
「もしかして、我が家も保険に入りすぎ……?」
少しでもそう感じたなら、それは家計をラクにする大チャンスです!でも、いざ証券の束を前にすると、「うっ……活字ばっかりで無理」とそっと引き出しを閉めたくなりますよね。わかります、私も長年その現実逃避を繰り返してきました。
でも、重い腰を上げていざ中身を確認してみると、「過去の私、なんでこんな契約したの!?」とツッコミどころが満載だったんです。ここでは、過去の私が実際にやらかしていた「入りすぎあるある」を交えながら、皆さんにぜひ確認してみてほしい4つのポイントをお伝えします。
同じ保障が重複していないか
これ、私が一番ショックを受けたポイントです。
保険証券を整理していたら、「個人賠償責任特約(子どもが自転車で誰かにケガをさせた時などに使える保険)」が、夫の自動車保険、私の医療保険、さらには火災保険の3つ全てにひっついていたんです!
「月に数百円だから」と、勧められるがまま「念のため」で付けていた特約。でもこれ、3つ入っていたからといって、補償額が3倍もらえるわけではありません。つまり、完全に無駄な保険料を二重、三重に払っていたんです。
他にも、夫の会社の福利厚生(団体保険)ですでに手厚い死亡保障がついているのに、個人でも高額な生命保険に入っていた、なんていう重複もよくある話です。「あっちにもこっちにも同じお守りを入れていないか」、ぜひチェックしてみてくださいね。
加入したときと家族状況が変わっていないか
我が家が初めて生命保険をガッツリ組んだのは、長男が生まれた直後でした。当時は「この子が大学を卒業するまで、あと22年もかかる!」と、必要保障額もMAX状態。
でも、現在長男は7歳、次男は4歳。当たり前ですが、加入当時よりも「これからかかる教育費や生活費」の総額は確実に減っているんですよね。
それなのに、保険の内容は7年前の「MAXで不安だった時期」のまま放置していました。
子どもが成長して独立までの期間が短くなれば、親が用意すべき保障額も右肩下がりで減っていくのが自然です。「子どもが生まれた時に組んだまま、何年も放置している」という方は、今の家族のサイズに合わせて保障をスリム化できる可能性がとても高いです。
貯蓄が増えて必要保障額が変わっていないか
新婚当初や家を買った直後など、貯金がスッカラカンだった時期に入った保険も要注意です。
当時は「数万円の出費でも痛い!」という状態だったので、小さなケガや病気にも対応できる手厚い医療保険が必要だったかもしれません。でも、共働きでコツコツ頑張って、手元に「生活防衛資金(何かあっても数ヶ月暮らせる貯金)」が貯まってきた今の我が家ならどうでしょうか。
「あれ?今なら、ちょっとした入院費用くらい貯金から出せるよね?」
これに気づいた時、私はものすごく嬉しくなりました。自分たちが頑張って貯金を増やした分だけ、保険という「他人の力(保障)」に頼らなくて済むようになっていたんです。貯金が増えれば、必要な保険は減る。これは家計管理の嬉しいご褒美みたいなものだと思っています。
何のための保険か説明できるか
そして最後の究極のチェックポイント。
手元にある保険証券を見て、「これは、誰の、どんなトラブルの時に、いくらもらえる保険なのか」を自分の言葉で説明できるでしょうか?
昔の私は、全く説明できませんでした(笑)。「なんかガンになったらお金が出るやつ」「営業さんに勧められて、とりあえず入っておけば安心って言われたやつ」というレベル。
自分が何を買っているのか分からないまま、毎月何万円も支払い続けるのって、冷静に考えるとすごく怖いことですよね。
もし「なんのための保険かよく分からない」ものがあるなら、それは「今のあなたには必要ない保険(=なんとなくの不安を埋めるためだけに入っている保険)」である可能性大です。
逆に「減らしすぎ」にも注意する
さて、ここまで「保険のスリム化」について熱く語ってきましたが、ここで一つ、過去の私が陥りそうになった落とし穴についてお話しさせてください。
固定費削減に目覚め、「無駄な保険は親の仇!」と言わんばかりに解約手続きを進めようとしていた私。しかし、極端から極端へ走る私の性格が災いし、あわや「本当に必要な命綱」までハサミを入れてしまうところだったんです。
「減らす」ことばかりに気を取られると、肝心な足元をすくわれます。絶対に気をつけてほしいポイントをまとめました。
保険料だけを見て判断しない
「この保険、毎月1万円もするから高すぎる!解約しよう!」
これは一番やってはいけない危険な判断です。過去の私も、毎月の「支払い額(保険料)」だけを見て、安いものを残し、高いものを解約しようとしていました。
でも、本当に見なきゃいけないのは「もらえる額(保障額)」の方なんです。
例えば、夫が入っていた「収入保障保険」。毎月の保険料はそこそこ高いけれど、万が一の時には毎月15万円が何十年も支給されるという、我が家の最強の盾でした。これを「毎月の引き落とし額が高いから」という理由だけで解約し、代わりに「月額1,000円で入れる共済」だけを残していたら……。もしもの時、数百万の保障しか得られず、私と子どもたちは路頭に迷うところでした。
「高い=悪」ではありません。その保険が「どれだけ大きなリスクから家族を守ってくれているか」を必ずセットで見てくださいね。
家族がいる人は死亡保障の不足を確認する
独身の方や、すでに子どもが独立したご夫婦なら、保険を限界まで削っても大きな問題にはなりにくいです。でも、私たちのように「これからお金がかかる小さな子ども」を育てている現役世代は別。
4歳と7歳のやんちゃ坊主を抱える我が家にとって、「大黒柱の死」というリスクだけは、どれだけ節約を頑張っても貯金ではカバーしきれません。
保険料を削りたいあまり、この「絶対に削ってはいけない死亡保障(生命保険)」まで減らしてしまうのは本末転倒です。浮いたお金で週末に家族で美味しいものを食べに行けたとしても、万が一の時に子どもにみじめな思いをさせてしまうリスクを抱えるのなら、それは「良い節約」とは言えません。
貯蓄が少ない時期は保険が役立つこともある
「手元の貯金でカバーできない事態にだけ保険をかける」と先ほどお伝えしましたが、逆に言えば、「今は手元の貯金が全然ない!」という時期には、保険はものすごく頼りになる相棒になります。
例えば、マイホームの頭金で貯金を大きく減らしてしまった直後や、育休中で世帯収入がガクッと落ちている時期。こういう「家計の体力がない時期」に無理に保険を減らすと、万が一のトラブルが起きた時に一発で家計がショートしてしまいます。
昔の私も、「ネットで『医療保険は不要!貯金で備えろ』って書いてあったから!」と、貯金がカツカツの時期に医療保険を解約しようと鼻息を荒くしていました。でも、今思い返すと本当に危なかった。貯金がないなら、一時的に保険料を払ってでも「安心を買う」時期があってもいいんです。
大切なのは、誰かが言った一般論ではなく、「今の我が家の貯金と状況」に合わせて、柔軟にバランスを取ることだと痛感しています。
保険を見直すなら、この順番で考える
「よし、無駄な保険は減らすぞ!」と決意した当時の私は、いきなり保険会社のコールセンターに電話をかけようとしていました。
でも、ちょっと待ってください!何の準備もなく勢いだけで解約しようとすると、「あれ?これやめちゃって本当に大丈夫だったっけ?」と後から猛烈に不安になり、結局また別の保険に入り直す……なんていう、コントのような失敗をやらかす羽目になります(経験者は語ります)。
保険の整理には、絶対に失敗しない「順番」があります。毎日忙しくてヘトヘトな私たちが、途中で挫折せずに、かつ安全に見直すための5つのステップをまとめました。
STEP1 今入っている保険を書き出す
まずは、家中のあちこちに散らばっている「保険証券(または契約内容のお知らせハガキ)」を、ダイニングテーブルの上に全部ドサッと集めてみてください。
そして、ノートの切れ端でもスマホのメモ帳でもいいので、「誰の」「何の保険で」「毎月いくら払っているか」だけをサクッと書き出します。
当時の私は、これを作った時点で「えっ、うちって毎月こんなに保険料払ってたの!?」と合計金額にドン引きしました。でも、この「現状のヤバさを直視する」ことこそが、スリム化への偉大な第一歩なんです。
STEP2 何に備えているのか確認する
次に、書き出したリストの横に「この保険は、どんなトラブルが起きた時に使うお守りなのか」をメモしていきます。
「夫が亡くなった後の生活費」「私がガンになった時の治療費」「次男の大学費用」などなど。
ここで、「あれ?これって何のための保険だっけ……?」と手が止まったもの。それは過去の私のように「営業さんに勧められるがまま、なんとなく不安で入った保険」の証拠です。見直しの最有力候補として、大きく丸をつけておいてくださいね。
STEP3 公的保障と貯蓄を確認する
ここが一番の踏ん張りどころです!
STEP2で洗い出した「トラブル」に対して、まずは「国からのサポート(公的保障)」がどれくらいあるのかを調べます。
・医療費のトラブル → 高額療養費制度や傷病手当金
・万が一の不幸 → 遺族年金
さらに、「今の我が家の貯金(生活防衛資金)」を確認します。
「国からのサポート」と「今の自分たちの貯金」の2つの武器を並べてみると、「なんだ、医療費なら手元の貯金でなんとか払えそうじゃん!」と、意外と自分たちが丸腰ではないことに気づけるはずです。
STEP4 足りない保障と重複している保障を分ける
いよいよパズル合わせです。
STEP3で確認した「国からのサポート+貯金」ではどうしても太刀打ちできないトラブル(我が家の場合は、夫が亡くなった後の数千万円の生活費)に対して、今入っている保険の保障額は足りているか?を確認します。もし足りていなければ、ここは逆に「保障を増やす」必要があります。
一方で、「手元の貯金で払えるのに、毎月数千円も払っている医療保険」や、「3つも重複して加入していた個人賠償責任特約」などは、「余分な保障」として仕分けしていきます。
STEP5 残す・減らす・やめるを考える
ここまで整理できたら、あとは決断するだけです。
- 手元のお金ではカバーできない大きなリスクへの備え → 「残す」
- 保障額が大きすぎる、または特約が多すぎる → プランを変えて「減らす」
- 貯金で対応できる、重複している、目的が不明 → 思い切って「やめる(解約する)」
この順番で進めれば、「勢いで必要な命綱まで切ってしまった!」という事故を確実に防ぐことができます。
保険の目的は「たくさん入ること」ではなく、家計を守ること
保険の見直しって、証券の小難しい専門用語と向き合わなきゃいけないし、本当に体力と気力を使いますよね。当時の私も、子どもたちが寝静まった後に証券を広げては、途中で頭から煙が出て寝落ちする……という日々を繰り返していました。
でも、このしんどい作業を乗り越えた先に、すごく大きな気づきがあったんです。
保険料を減らすこと自体が目的ではない
固定費の見直しに目覚めると、どうしても「1円でも安く!」と保険料を削ることばかりに夢中になってしまいます。
でも、保険の本当の目的は「保険料を最小化すること」でも「保障を最大化すること」でもありません。
「自分たちでは到底負担しきれない巨大なリスクから、大切な家族と家計を守ること」です。ここだけは、絶対に見失わないでくださいね。
必要な保障にはお金を使っていい
今の私は、夫の収入保障保険(生命保険)の引き落とし額を見ても、もうため息をつくことはありません。
「これだけの金額で、もし明日何があっても、子どもたちにみじめな思いをさせず、今の家に住み続けられるという『絶大な安心』を買えているんだ」と、胸を張って払えるようになったからです。
本当に必要な保障には、堂々とお金を使っていいんです。自分が納得して払う固定費は、もう「無駄遣い」ではありません。
浮いたお金は貯蓄や将来の資産形成へ回せる
「なんとなく不安」で入っていた無駄な特約や医療保険を整理した結果、我が家は毎月1万5,000円ほどの保険料を浮かせることができました。
この浮いたお金、以前の私ならスーパーの特売で浮いた数十円と一緒に、いつの間にか生活費の中に消えていたと思います。でも今は、そのお金を新NISAに回し、将来の教育費や老後資金のための「資産形成」としてコツコツ育てています。
実体のない「不安」に払い続けていたお金が、家族の未来を豊かにする「生きたお金」に変わった。この喜びは、日々のやりくりに奮闘するママにとって、何よりのご褒美になるはずです。
「もしかして、うちも入りすぎかも……?」
もし今、少しでもそう感じているなら。
いきなり全部を見直そうとしなくて大丈夫です。まずは今日、引き出しの奥で眠っている保険証券の封筒を「1つだけ」開けてみてください。
そして、「これは何のための保障で、毎月いくら払っているのか」を確認すること。そこから、あなたの家計の新しい一歩が始まります。
もっと具体的に、「どうやって保険を整理していけばいいか手順を知りたい!」という方に向けては、「保険の見直し完全ガイド」でさらに詳しく解説しています。もし「よし、少しずつ我が家の保険もスリム化してみよう!」と思えたら、ぜひそちらも参考にしながら、ご自身のペースで進めてみてくださいね。