「タダより高いものはないって言うし、裏でキックバックをもらってる会社ばかりゴリ押しされるんじゃないの?」
マイホームを検討し始めた頃、無料の紹介サービスに対して、私はこんなふうに疑心暗鬼になっていました。
毎日やんちゃ盛りの4歳と7歳の息子たちの世話と家事に追われ、自分の時間なんてゼロ。「数千万円の買い物で、営業マンに丸め込まれて損なんて絶対にイヤ!」と謎の闘志を燃やしていたんです。
その結果どうなったかというと……週末のたびに不機嫌な夫とぐずる子どもたちを引き連れて、自力で住宅展示場を回りまくるという苦行に。結局、疲労困憊して「もう家づくりなんて面倒くさい!」と投げ出しそうになるという、痛い失敗を経験しました。
「あちらも商売なんだから、絶対に裏がある」と決めつけていた過去の私。でも、あとになって「紹介料=悪」「完全中立じゃないから危険」と極端に単純化して避けるのは、もったいなかったなと気づいたんです。
この記事では、「スーモカウンターの紹介は偏っているのか?」「無料相談の裏側(収益構造)はどうなっているのか?」という疑問について、数々の失敗を繰り返してきた先輩ママとしての目線から、冷静に整理していきます。
収益構造があることと、不公平な紹介をされることは同じではありません。「仕組みを理解したうえで、自分が主導権を握ってうまく使い倒す」。そんな、無理せず賢く比較するためのヒントをお伝えしますね。
スーモカウンターの紹介が「偏っている」と疑われる理由
「無料で中立な立場で紹介します!」と言われても、なんだか素直に信じられない気持ち、すごくよく分かります。私も最初は「本当に? 裏で手を結んでる会社だけを勧めてくるんじゃないの?」と、斜めから見ていましたから。
なぜ、スーモカウンターの紹介が偏っているのではと疑われがちなのか。そこには、過去の私を含め、利用者が不安に感じるいくつかの理由があります。
無料相談なのに運営できる仕組みが見えにくい
一番の理由は、「なんでタダでこんな手厚いサービスが受けられるの?」という純粋な疑問ですよね。
立派な店舗があって、専任のアドバイザーさんが何時間も相談に乗ってくれて、しかも条件に合う会社をリストアップしてくれる。普通に考えたら人件費も場所代もかかっているのに、私たち利用者の財布からは一円も出ていきません。
「タダより高いものはない」。この言葉が頭をよぎるからこそ、「私たちが払わない分、紹介された住宅会社から莫大なお金をもらっていて、一番お金を払ってくれる会社に誘導されるのでは?」と勘ぐってしまうんです。運営の仕組みが見えにくいことが、不信感につながる最大の原因でした。
紹介される住宅会社が限定されるため
もう一つの理由は、世の中にあるすべての住宅会社から選んでくれるわけではない、という事実です。
当たり前といえば当たり前なのですが、スーモカウンターが紹介できるのは「スーモカウンターと提携している住宅会社」だけなんですよね。全国津々浦々の、地元でひっそりやっている腕のいい工務店まで網羅しているわけではありません。
当時の私は、「提携していない会社の中に、もっと私に合う安くて良い会社があるかもしれないのに!」と焦っていました。提案されるリストがどうしても「提携先」という枠組みの中に限定されるため、「なんだ、やっぱり偏ってるじゃないか」と感じてしまう原因になっていたんです。
アドバイザーの提案次第で候補が変わる
また、AIが自動で弾き出すわけではなく、最後は「人(アドバイザーさん)」が間に入って提案してくれます。
これ自体は相談に乗ってもらえるというメリットなのですが、裏を返せば「担当になったアドバイザーさんの主観や知識量によって、紹介される会社が変わるんじゃないか?」という不安にもつながります。
「このアドバイザーさんはA社が好きだから、A社を推してくるのでは?」「私たちが家づくり初心者だと思って、営業しやすい会社をあてがわれているのでは?」なんて、当時の私は心の底で疑っていました。人が介在する以上、100%機械的な中立にはならないと感じてしまうのは自然なことです。
SNSでは「特定メーカーを推された」という声もある
さらに私の疑念を深めたのが、夜な夜なスマホで検索していたSNSの口コミでした。「スーモカウンターに行ったら、なぜかいつも大手の〇〇ハウスばかり勧められる」「希望と違うのに特定のメーカーをゴリ押しされた」なんて体験談を目にしてしまうと、「やっぱり!」と思ってしまいますよね。
もちろん、これはその人個人の体験談であって、全員に当てはまるわけではありません。それでも、たった一つのネガティブな口コミが、「やっぱり紹介には偏りがあるんだ」という私の偏見を決定づけるには十分だったんです。
スーモカウンターの紹介料・収益の仕組みはどうなっている?
「じゃあ、あの無料の裏側はどうなってるの?」という部分ですよね。ここをフワッとさせたまま「中立ですよ」と言われても、昔の私なら絶対に信じませんでした。
「キックバックをもらってるんでしょ?」と疑っていたあの頃の自分に説明するつもりで、スーモカウンターの収益の仕組みを整理してみます。
利用者が相談料を払わなくても成り立つ理由
私たち利用者が無料で相談できるのは、シンプルに「住宅会社側がお金を払ってくれているから」です。
スーモカウンターは、家を建てたい「私たち」と、家を建ててほしい「住宅会社」をマッチングするサービス。私たちからはお金をとらず、住宅会社側から「広告費」や「紹介・成約の手数料」という形で収益を得るビジネスモデルで成り立っています。
これを「怪しい」と思うか「賢い仕組み」と思うかは人それぞれですが、世の中にある無料の結婚相談所(式場紹介)や、転職エージェントなども同じ仕組みですよね。利用者をたくさん集めることで、企業側からお金をいただく。これが無料でサービスを提供できる一番の理由です。
住宅会社側から費用が発生する仕組み
では、具体的に住宅会社はどうやってお金を払っているのでしょうか。公式にすべての契約条件が公開されているわけではありませんが、一般的にこうした紹介サービスでは、主に「送客手数料(お客さんを紹介した時点で発生する費用)」や「成約手数料(実際に家を建てる契約を結んだ時点で発生する費用)」が設定されています。
「やっぱり手数料を払ってるんだ! その分、家の価格に上乗せされて高くなるんじゃないの?」と、私は真っ先に疑いました。
でも、よくよく考えてみると、住宅会社も自力でお客さんを集めるためには、テレビCMを流したり、住宅展示場にモデルハウスを維持したり、チラシを撒いたりといった「莫大な広告宣伝費」を使っています。
スーモカウンターに払う紹介料は、その広告宣伝費の一部にすぎないんですよね。だから、「紹介サービスを使ったからといって、その人の家の見積もりだけが特別に跳ね上がる」というわけではないんです。
「キックバック」と「紹介料」は同じ意味なのか
ネットの口コミを見ていると、「スーモカウンターはキックバックをもらっている」という言葉をよく見かけます。私も当時は「キックバック=賄賂のような悪いお金」というイメージを持っていて、なんだかズルいことをしているように感じていました。
でも、ビジネスの世界では、正当な契約に基づいた「紹介料」や「広告費」にすぎません。「A社をひいきしてくれたら、裏でこっそりお小遣いをあげるよ」というような不正な金銭授受(いわゆる悪質なキックバック)とはまったく別物です。
ここを混同して「収益構造がある=悪いことをしている」と思い込んでしまうと、せっかくの便利なサービスを食わず嫌いして、自力で住宅展示場をさまよい歩く私のような疲労困憊ルートに突入してしまいます。
大切なのは、「企業から紹介料をもらって運営している」という事実をフラットに受け止めること。あちらもボランティアではなくビジネスです。その前提を理解したうえで、じゃあその仕組みの中で私たちがどう動くべきか、という話になっていきます。
紹介料があると住宅会社の紹介は偏るのか?
「紹介料の仕組みは分かった。でも、結局一番お金を払ってくれる会社を優先して紹介するんじゃないの?」
かつての私は、まだそんなふうに疑っていました。どこまでもひねくれていましたよね……。でも、数千万のローンを背負うかもしれないのに、誰かの都合で人生最大の買い物を左右されたくなかったんです。
ただ、いろんな仕組みを知り、実際に家づくりを経験した今なら言えます。「紹介料がある=不公平な紹介をしている」と直結させるのは、ちょっともったいない考え方だということを。その理由を、順番にお話ししますね。
収益が発生することと不公平な紹介は別問題
まず大前提として、「収益が発生するからといって、利用者の希望を無視して特定の会社ばかりゴリ押しする」というのは、ビジネスとしてかなりリスキーです。
想像してみてください。もし私が、スーモカウンターで「絶対こういう家がいい!」と希望を伝えたのに、まったく見当違いの会社ばかりを「紹介料が高いから」という理由で勧められたらどうでしょう?
「全然話を聞いてくれないじゃない!」と腹を立てて、その場で席を立つか、家に帰ってからSNSで「あそこは最悪だった!」とブチギレ投稿をするはずです。
スーモカウンターのような紹介サービスは、利用者の満足度や口コミで成り立っています。「特定の会社ばかり贔屓している」という悪評が立てば、誰も相談に来なくなり、結局は会社として損をしてしまいますよね。
それに、紹介したからといって私たちが契約しなければ、紹介先にも迷惑がかかります。だからこそ、「とにかく紹介すればいい」「お金をくれるところを優先すればいい」という単純な話ではないんです。
紹介対象外の住宅会社は候補に出てこない可能性がある
ただし、ここで知っておくべき「偏り」の真実もあります。それは前述した通り、「提携している会社の中からしか紹介されない」という点です。
例えば、私の地元の駅前には、昔からある腕のいい大工さんがやっている小さな工務店がありました。そういう「広告費をかけていないし、紹介サービスにも登録していない」会社は、どれだけ私の希望条件にピッタリ合っていたとしても、スーモカウンターのシステム上、提案の候補には挙がってきません。
これを「情報が偏っている!」と怒るのも少し筋違いで、そもそもそういうサービスなんですよね。世の中のすべての飲食店がグルメサイトに載っているわけではないのと同じです。
「紹介対象外の会社は出てこない」という事実を知らないまま、「ここで紹介された会社が、世の中で一番私に合っているんだ!」と思い込んでしまうことこそが、一番怖いことだと私は気づきました。
アドバイザーの判断が完全にゼロになるわけではない
さらに、もう一つ。紹介してくれるのは「人」です。AIが過去の膨大なデータから100%客観的に弾き出すわけではなく、目の前のアドバイザーさんが、私のぼんやりした要望をヒアリングして、「ここがいいかも」と見立ててくれます。
これは、プロの知見を借りられるという大きなメリットである反面、どうしても「そのアドバイザーさんの経験値や主観」が少しは混ざる、ということでもあります。
「私の担当さんは、なんだか木造の家をすごく推してくるな……」と感じることもあるかもしれません。人間同士のやり取りである以上、どうしても提案に色の違いは出ます。「絶対的な機械的公平さ」を求めていると、そこでズレを感じてしまうはずです。
「完全中立」を期待しすぎない方がいい理由
結局のところ、私がたどり着いた答えは「世の中に『完全中立』なんて存在しない」ということです。
ビジネスである以上は収益構造があり、提携範囲という枠があり、人が間に入る以上は主観が混ざる。それを「怪しい」「信用できない」とシャットアウトしてしまうと、家づくりがめちゃくちゃしんどくなります。自力で展示場を回りすぎて心が折れかけた、私のように。
「完全中立な神様みたいなサービス」を期待するのではなく、「そういう仕組み(枠組み)を持った便利なツール」として割り切る。
「私の希望を整理して、提携先の中から良さそうなところをピックアップしてくれる便利な相談窓口」くらいに捉えておくのが、一番ストレスなく使い倒せるスタンスだと思います。
スーモカウンターの紹介をそのまま信用しても大丈夫?
「便利なツールとして割り切るって言っても、じゃあ紹介された会社をどうやって判断すればいいの?」と思いますよね。
ここが一番重要です。紹介されたからといって、思考停止して「じゃあ、この中から選びます!」と鵜呑みにするのは危険です。
かつての私のように「全部自分でやらなきゃ」と抱え込む必要はありませんが、最後の「手綱(主導権)」だけは絶対に自分が握っておくべきなんです。
紹介された会社だけで決める必要はない
大前提として、スーモカウンターで3〜4社紹介されたからといって、絶対にその中から選ばないといけないわけではありません。
「紹介してもらった手前、断りづらい……」なんて気を使う必要は一切なし! 実際に話を聞きに行ってみて、「なんか違うな」と思えば、スーモカウンター経由でお断りの連絡を入れてもらえます。直接営業マンに断りの電話を入れなくていいのは、この手のサービスの最大のメリットですよね。
「紹介されたリストは、あくまで現在の私の希望をプロが翻訳してくれた『叩き台』にすぎない」と思っておくくらいがちょうどいいです。
候補に入らなかった会社も自分で確認する
そして、私が強くおすすめしたいのが、「紹介されなかった会社も、自分なりに少しだけチェックしておく」ということです。
「全部お任せ」にしてしまうと、どうしても提携先という枠の中だけで世界が完結してしまいます。だから、例えばスーモカウンターで紹介された会社のカタログを眺めつつ、スマホで「〇〇市 工務店」と検索して、地元の小さな会社のホームページも覗いてみる。
もし気になる会社があれば、そこは自分で直接見に行けばいいんです。
紹介サービスという「効率の良さ」と、自力で調べる「フットワークの軽さ」。この2つを組み合わせることで、「提携外だから見落としていた!」という後悔をなくすことができます。
提案理由をアドバイザーに聞く
紹介された会社をチェックする時に、一番やってほしいのが「なぜこの会社を私たちに勧めたんですか?」とアドバイザーさんに直接聞くことです。
「予算に合っているから」「希望のエリアで実績があるから」といった通り一遍の答えだけでなく、「〇〇さんの『家事がラクな動線にしたい』という強い希望に対して、この会社はこういう提案が得意だからです」と、明確な理由を返してくれるかどうか。
この「なぜ?」を深掘りすることで、アドバイザーさんの提案が単なるシステム的なマッチングなのか、それとも私たちの想いを本気で汲み取ってくれた結果なのかが見えてきます。
複数社で条件・価格・担当者を比較する
最後に、これだけは絶対に守ってほしいルール。それは「1社だけで即決しないこと」です。
紹介された中に「ここ、すごくいい!」と運命を感じる会社があったとしても、必ず2〜3社は同時に話を進めて、相見積もり(同じ条件でいくらになるかの比較)をとってください。
家づくりは、建物の性能や価格はもちろんですが、「営業担当者との相性」がめちゃくちゃ重要です。「会社はいいのに、担当者がどうも信用できない……」という悲劇は、本当にごまんとあります。
複数の会社を横並びで比較することで、「この仕様でこの価格は妥当なのか」「この担当者は誠実に対応してくれるか」という自分自身の『判断基準』が研ぎ澄まされていきます。
「紹介してもらった会社だから大丈夫」ではなく、「紹介してもらった会社を、自分で比較・吟味する」。この一手間を惜しまないことが、後悔しない家づくりの最大の防衛策なんです。
紹介の偏りを避けるために利用者ができる5つの対策
ここまでの話で、「紹介された会社をどうやって自分で見極めるか」というスタンスの大切さはお伝えしてきました。
では、実際にスーモカウンターの店舗に行ったり、オンライン相談を受けたりする際、具体的にどう動けばいいのでしょうか?
「絶対に損したくない! 騙されたくない!」と一人で空回りして、アドバイザーさんに対しても謎の警戒心むき出しだった過去の自分に向けて、今ならこうアドバイスしたい「5つの具体的な対策」をまとめました。
1. 希望条件を具体的に伝える
「どんな家がいいですか?」と聞かれて、「うーん、とりあえず安くてオシャレな家……」とフワッと答えていませんか? 昔の私がまさにこれでした。
条件が曖昧だと、アドバイザーさんも「とりあえず万人受けする無難なメーカー」や「今キャンペーンをやっていて紹介しやすい会社」を提案するしかなくなってしまいます。これがいわゆる「偏った紹介」に繋がる大きな原因です。
「予算は総額〇〇万円まで」「家事動線最優先で、ランドリールームは必須」「断熱性能は絶対に〇〇基準以上」など、譲れない条件をできるだけ具体的に伝えてみてください。条件が鋭ければ鋭いほど、提案される会社も研ぎ澄まされていきます。
2. なぜその会社を紹介したのか理由を聞く
先ほども少し触れましたが、提案されたリストを受け取って「へー、そうなんだ」で終わらせないことが重要です。
リストの中に知らない会社が入っていたら、必ず「この会社は、私たちの要望のどの部分を叶えてくれそうだからピックアップしたんですか?」と突っ込んで聞いてみてください。
経験豊富なアドバイザーさんなら、「〇〇さんの奥様が希望されている『水回りの回遊動線』の施工実績が、このエリアで一番多いからです」と即答してくれます。ここでしどろもどろになったり、「なんとなく評判がいいので……」と濁されたりしたら、少し警戒した方がいいかもしれません。
3. 紹介されなかった住宅会社も自分で調べる
スーモカウンターの提案リストは、「その時点でのベストな叩き台」です。でも、それが世の中のすべてではありません。
家に帰ったら、スマホで「住んでいる市町村名 + 工務店 + 高気密高断熱」などのキーワードで検索してみてください。インスタグラムのハッシュタグ検索もおすすめです。
提携外だから紹介されなかったけれど、実は自分たちにピッタリの地元工務店が見つかるかもしれません。情報収集の網を、紹介サービスの外側にも広げておくのが賢い使い方です。
4. 1社だけでなく複数社を比較する
「このメーカー、すごく営業マンの印象がいいし、ここで決めちゃおうか!」
家づくりってものすごくエネルギーを使うので、1社目で良い出会いがあると、もう他を探すのが面倒になって即決したくなるんですよね。毎日の家事育児でヘトヘトな状態なら、なおさらです。
でも、どんなに魅力的に見えても、必ず複数社で同じ要望を伝え、相見積もりをとってください。「A社はデザインがいいけど見積もりが高い」「B社は少し地味だけど、性能面で圧倒的にコスパがいい」など、他社と比較して初めて見えてくる「偏り」や「強み・弱み」が必ずあります。
5. 最終判断をアドバイザーに丸投げしない
一番やってはいけないのが、「プロが勧めてくれたから間違いないだろう」と、思考停止して丸投げしてしまうこと。
アドバイザーさんは家づくりのきっかけを作ってくれる伴走者ですが、一緒にローンを払ってくれるわけでも、そこに住むわけでもありません。
数千万円の借金を背負って、これから何十年もその家で暮らすのは「私たち家族」です。
紹介の偏りを気にする前に、「最後の決断のハンドルだけは、絶対に自分たちが握り続ける」という覚悟を持つこと。これこそが、どんなサービスを使っても後悔しないための最大の防衛策だと思います。
スーモカウンターを使わず直接展示場へ行く方が公平?
「色々と注意点があるなら、やっぱりスーモカウンターみたいな仲介サービスは使わずに、自分たちで直接住宅展示場に行った方が安心なんじゃない?」
そう思いますよね。私も全く同じ思考回路をたどり、「無料紹介なんて信じない! 自分の目で直接見て回るのが一番公平だ!」と、休日のたびに家族を連れて住宅展示場へ突撃しました。
結果として、その判断が我が家の家づくりを一番停滞させる原因になってしまったんです……。
展示場も「完全な中立」ではない
まず知っておくべき残酷な事実。それは「総合住宅展示場に入っている会社=世の中のすべての選択肢ではない」ということです。
展示場に豪華なモデルハウスを建てて、毎月高額な維持費や出展料を払い続けられるのは、資金力のある「大手ハウスメーカー」や「大規模なビルダー」だけです。
「紹介サービスは提携先しか紹介してくれないから偏っている」と疑って展示場に逃げ込んだのに、実は展示場も「出展料を払える大手企業しかいない」という、別の意味で強烈に偏った空間だったんです。ここに気づいた時、過去の私は膝から崩れ落ちそうになりました。
自分で回る場合は比較の手間が増える
さらに私を苦しめたのが、「圧倒的な疲労感」です。
休日の展示場。子供たちはキャラクターの風船をもらって大はしゃぎですが、いざモデルハウスに入ると、1社ごとに住所や年収をアンケートに書かされ、自社の強みを2時間みっちり語られ……。
やんちゃ盛りの息子たちが「早く帰ろう! つまんない!」と騒ぎ出す中、夫婦で営業マンの話をニコニコ聞くなんて、拷問に近いものがありました。
それを3社、4社と繰り返すうちに、「もうどこの家でもいいから早く決めてしまいたい……」と、思考が完全に停止してしまったんです。
情報を自分で集めるのは立派ですが、時間と体力が無限にあるわけではない私たち子育て世代にとって、自力での比較作業はあまりにもハードルが高すぎました。
第三者サービスを使うメリット・デメリット
痛い目を見てようやく、私は「第三者サービス(紹介窓口)」のありがたさに気づきました。
ここで改めて、直接展示場に行く場合と比較した際の、スーモカウンターを利用するメリットとデメリットを冷静に整理してみますね。
【デメリット(注意点)】
・紹介されるのが「提携先の会社」に限定される
・アドバイザーの主観や見立てが少なからず混ざる
・「100%世の中のすべての会社から客観的に選ばれるわけではない」という前提を理解しておく必要がある
【メリット】
・各社ごとのアンケート記入や、初回の長い営業トークをスキップ(または短縮)できる
・希望条件を一度アドバイザーに伝えるだけで、複数社に要望が共有される
・「ここは違うな」と思った会社には、代わりに断りの連絡を入れてもらえる
・自分たちでは見つけられなかった「意外と条件に合う会社」を提案してもらえる可能性がある
こうして比べてみると、「完全中立な完璧なサービス」ではないにせよ、子育てと家事で毎日時間が溶けていく私たちにとっては、圧倒的にメリットの方が大きいんですよね。
「疑心暗鬼になって全部自分で抱え込む」よりも、「デメリットを理解した上で、便利な手足として使い倒す」方が、よっぽど賢いしラクだということに、私はずいぶん遅れて気がつきました。
スーモカウンターの紹介が向いている人・向かない人
色々な失敗談や裏側の仕組みをお話ししてきましたが、結局のところ「スーモカウンターは誰にでもおすすめ!」というわけではありません。
「私には合っているかな? それとも自分で探した方がいいかな?」と迷っている方に向けて、かつての私のように「絶対に自力で!」と意地を張って自爆する前に知っておいてほしい、「向いている人」と「向かない人」の特徴を整理してみますね。
【スーモカウンターの利用が向いている人】
- 家事や育児、仕事で毎日忙しく、自力で情報収集する時間がとれない人
- 家づくりを何から始めればいいか分からず、まずはプロに頭の中を整理してほしい人
- 住宅展示場で、何社もの長い営業トークを聞く体力も気力もない人
- 営業マンからのしつこい電話や訪問が苦手で、断るのがストレスな人
- 「世の中のすべての会社から選びたい!」という完璧主義よりも、「効率よく良さそうな会社を数社に絞りたい」と割り切れる人
私のように「毎日子どもがギャーギャー騒ぐ中で、スマホで夜な夜な検索しては寝落ちする」という生活を送っているママには、本当に心強いサービスです。「私がやらなきゃ」という荷物を少しだけおろして、まずはざっくりと希望の会社を絞り込んでもらう。それだけでも、家づくりのスタートダッシュは劇的にラクになります。
【スーモカウンターの利用が向かない人】
- 「紹介対象外」の会社があることに、どうしてもモヤモヤしてしまう人
- 休日は住宅展示場や見学会を何十件でも自力で回りたい! という情熱と体力がある人
- すでに「絶対にこの会社(または地元の特定の工務店)で建てたい」と心に決めている人
- アドバイザーという「人」が間に入ることで、提案に主観が混ざるのが嫌な人
「100%客観的なデータだけで、世の中のすべての住宅会社から自分で選び抜きたい!」という完璧主義の方には、提携先という枠組みがある紹介サービスは窮屈に感じるかもしれません。そういう方は、最初から自分で地元の工務店などをリストアップして、直接アポイントを取っていくスタイルの方が納得のいく家づくりができると思います。
まとめ|紹介の仕組みを理解して「判断材料の一つ」として使おう
「無料なんて怪しい。キックバックをもらってる会社ばかりを押し付けられるに決まってる!」
最初はそんなふうに疑心暗鬼の塊だった私ですが、収益の仕組みを知り、実際にサービスを利用したり、逆に自力で展示場を回って疲労困憊したりした結果、今ではこんな風に思っています。
「紹介サービスは、家づくりの『主導権』さえ手放さなければ、これ以上ない便利なツールになる」と。
運営側が紹介料や広告費をもらっているのは、ビジネスとして当たり前のことです。それを「不公平だ!」と目くじらを立てて避けるのは、毎日の育児と家事でヘトヘトな私たちにとって、かえって自分の首を絞めることになりかねません。
大切なのは、「ここで紹介された会社が、世の中のすべてで一番正解なんだ」と鵜呑みにしないこと。
あくまで、数ある選択肢の中から「今の私たちの希望に近い会社を、手っ取り早くピックアップしてくれたリスト(判断材料の一つ)」として使うのが正解です。
提案されたリストを見ながら、「なんでこの会社なの?」とアドバイザーさんに質問しつつ、気になる会社があれば自分でも少しスマホで調べてみる。そして、紹介された中から複数社をしっかり比較して、最後の最後は「私たち家族」の目で決断する。
「完璧じゃなくていい、うまくまわる暮らしを。」
家づくりも同じです。全部を自分で抱え込んで完璧にやろうとすると、あっという間にパンクしてしまいます。
使える便利なサービスはうまく頼りながら、でも最後の決断という「手綱」だけはしっかりと握りしめて。みなさんの家づくりが、少しでもラクに、そして後悔のないものになるよう、先輩ママとして心から応援しています!